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イギリスでジャパニーズ・アネモネの名で愛されている花といえば?

2022.09.25

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

シュウメイギク


シュウメイギク
一重の大きな花が愛らしい‘ハドスペン アバンダンス’。この花を見かけたらジャパニーズ・アネモネという英名も思い出してください。

■属科・タイプ:キンポウゲ科の宿根草
■花期:8月中旬〜11月

■草丈:30〜180cm

初秋の庭を華やかに、しっとりと彩ります


イギリスでジャパニーズ・アネモネという名前で愛されている花があります。さて、何の花かおわかりになりますか? 正解は、初秋のガーデンの主役の一つ、シュウメイギクです。中国から日本に伝わり、日本で広く親しまれている花ですが、それがなぜ、イギリスで普及したのか?

以前、スコットランド人のガーデンデザイナー、ニコラス・レナハンさんに教えてもらったことがあります。イギリスには梅雨がないため、初夏に咲く宿根草が夏の終わりまで咲き続けます。9月に入るといっそう日が短くなるので、ガーデンを楽しむ季節は終了という気分で、イギリスの秋の庭はあまり注目されなかったそうです。

ところが、それを見直そうという機運が生まれ、その時期の花としてヒットしたのがシュウメイギクだったそうで、丸い花形も濃淡ピンクの花色も愛らしく、シュウメイギクは大人気に。それを機にイギリスでも育種が始まり、花が大きく、程よい草丈の‘ハドスペン アバンダンス’という品種が誕生しました。

現在、日本で広く栽培されているのは、この‘ハドスペン アバンダンス’、またはその改良品種です。それまでのシュウメイギクは草丈が高くなりすぎ、ちょうどこの時期に到来する台風で倒れると回復が困難でしたが、‘ハドスペン アバンダンス’の登場でそれが解消されたのです。‘ハドスペン アバンダンス’は一重の花ですが、日本でさらに改良され、現在では半八重、八重の品種も普及しています。

日本からイギリスへ、そして、再び日本へ。シュウメイギクはさらに美しく、愛される花に進化しています。秋を彩る優しいピンクの花を愛でに、ぜひ花散歩にお出かけください。

シュウメイギク
半八重のシュウメイギクは、より華やかな印象。ガーデナーさんによると、一重より花の傷みが目立ちにくいのも利点だそうです。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日なた、または日陰の、適度に湿り気のある土壌を好みます。夏の乾燥で株が弱ることもあるので、地植えの場合も土の表面が乾いたら水やりをします。植えつけ時に元肥を施し、翌年からは春に葉が茂ってきた頃に、緩効性肥料をまきます。8月に花芽が出た頃に液肥を与えると、より花つきがよくなります。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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