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日本海の鮮魚の味わい・山陰浜田「どんちっち・三魚」の干物

いち早く平成15年秋に認定されたのが河野乾魚店。「セリが命」と語る河野豊治さんは、活きのいい魚を求めて早朝からセリに出かけるのが第一の仕事。

家族で従事する河野乾魚店のご一家。

漁港に揚がったばかりののどぐろ。

プリプリの鮮魚を素早くさばき、岡山県産の海塩の塩水に漬けます。漬け込み時間は魚の大きさや季節で微妙に変えるそうです。乾燥機にかけ、その後急速冷凍。「実は干物といっても天日干しはしていません。ここ何年かで冷凍技術、管理技術が目覚ましく発達したので、一番の旬に獲れた魚をまるごと冷凍。少しずつさばいて塩漬け、乾燥、急速冷凍して出荷しています」。つまり鮮度を落とさずにうまみを閉じ込めたのが「どんちっち」。海水塩以外、保存料などは一切不使用。

「親父の頃には屋上に干し場があって雨の日は休みだったらしいです。やってみてわかったのはできるだけ手で触れないこと、できるだけ太陽に当てないこと。そのほうが酸化しない。浜田でもそれぞれの家で違うやり方、工夫をしていると思いますけどね」。なるほど「干物」というより「鮮魚」に近い味はこうしてできるのだと納得。

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