花の名所

藁に包まれた牡丹の光景にほっこり。奈良・石光寺の寒ボタンが見頃

旬を愛でる花旅・庭めぐり(12)あでやかな寒ボタンに心温まる〜奈良・石光寺

藁苞をかぶる寒ボタンが並ぶ景色は風情たっぷり

ガーデニングエディターの高梨さゆみです。毎週更新の花と庭を愛でる旅情報、今週は冬にだけ楽しめる寒ボタンの名所、奈良の石光寺(せっこうじ)をご紹介します。

ご住職が手を掛けて育ててきた寒ボタンのなんとあでやかで愛らしいこと!  寒さの中で愛でるからこそ、この美しさが心に響きます。

一株ごとに稲の藁苞で防寒している様に風情があり、これは冬に咲く寒ボタンならではの美しい景色。

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ボタンはボタン科ボタン属の落葉小低木で、4月〜6月に大きく華麗な花を咲かせます。よく属科が同じシャクヤクと混同されますが、ボタンは木本性で茎が太く、シャクヤクは草本性で茎が細いのが特徴です。なじみのある園芸用語でいえば、ボタンは花木、シャクヤクは宿根草ということになります。開花時期はシャクヤクのほうが少し遅くなります。

さて、ボタンの名所といえば全国に多々あり、様々な品種を集めたボタン園も見所ですが、しっとりとした和の景色の中で咲く、あでやかな姿を楽しむなら、お寺を訪ねるのがおすすめです。ボタンで有名なお寺といえば、奈良の石光寺。春には2000株ものボタンが華麗な花を咲かせます。

しかし、石光寺のボタンは春だけが見頃ではありません。11月下旬〜翌年1月中旬にかけて、境内には愛らしい姿の寒ボタンが次から次へと花を咲かせます。一株ひと株、ご住職が稲藁で手作りした藁苞(わらづと)をかぶって寒さをしのいでいる姿は、何とも微笑ましく、眺めているうちに心がほっこりしてきます。

そのあたり ほのとぬくしや 寒ぼたん (高浜虚子)

藁苞の中で紅色やピンクの色鮮やかな花を咲かせている様子は、本当にそこだけぬくぬくと温かく見え、まさに高浜虚子の詠んだ俳句どおりの景色が境内に見つかります。

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