国内

西洋なしの王様「ル レクチエ」の発祥地へ。ピエール・エルメさんと新潟を訪ねる

ル レクチエの収穫

ル レクチエの収穫は10月半ば。近所の人たちの手を借りて、最適なタイミングで一気に行う。

収穫後の「追熟」がもたらす
極上の香りと食感

潤な香りと濃厚な甘み、とろけるような舌触りの“ル レクチエ”。

手にすると、いかにもなめらかで薄い表皮を通して、果肉の柔らかさとみずみずしさが伝わってきます。

ル レクチエ

収穫時のル レクチエは青く、硬さが残る。

そんな繊細なル レクチエですから、栽培の最中もごくていねいに扱われます。

とりわけ特徴的なのが、実がまだ青く硬いうちに収穫し、一般的な西洋なしよりも長い追熟期間を設ける技法。

追熟させる40〜45日の間で果肉は熟れ、表皮も鮮やかな山吹色に変化します。

収穫時のル レクチエ

なおル レクチエの出荷期間は、11月後半からの約1か月間のみ。解禁日も毎年決められるなど、品質を守る制度がしっかりと整備されています。

熟したル レクチエを口にしたエルメさんは、そのバランスのとれた味わいに感じ入っていました。

「見た目も風味もこれだけ完成度が高いものを作る技術があるから、日本人はフルーツを生で食べるのですね」と納得の様子。

中村和雄さん

ル レクチエ栽培に意欲的に取り組む生産者、中村和雄さん。剪定、摘果から袋がけ、追熟に至るまでのさまざまな工程で、独自の改良を続けている。

その一方で、味に問題がないものの、表皮が傷つくなどして一般販売に出せない果実の行く末も気になるよう。

「フランスではそうした実は、お酒やコンポートにします。新潟でもぜひ」。フルーツを愛する立場からのアドバイスを伝えていました。

ル レクチエ

ル レクチエは収穫後、ビニール製の袋をかけて出荷時の姿に整えてから、涼しい場所で40日間ほど追熟させる。写真は、中村さん考案の袋がけ専用の装置。効率的に袋をかけることができる。

ル レクチエ

追熟後は、美しい山吹色に色づき、甘い香りを漂わせる。

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