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赤とピンクのコントラストが愛らしい「プリムラ・ビアリー」

2023.05.13

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

プリムラ・ビアリー


プリムラ・ビアリー
長野県のガーデンのロックガーデンでプリムラ・ビアリーが何本も花穂を立ち上げていました。原産地はここよりもっと涼しい気候なので、冬越しするかどうかはまだわからないそうです。一年草扱いとしても咲かせる価値があるかわいらしい花です。

■属科・タイプ:サクラソウ科の宿根草
■花期:5月〜6月

■草丈:20〜40cm

赤×ピンク。穂状に咲くサクラソウが愛らしい!


「なんてかわいいんだろう!」カタログを見るたびにそう思っていながら、実際に咲いているのをなかなか見られなかった花がプリムラ・ビアリーです。プリムラの中では開花が遅く、5月に入ってから咲きます。

涼しい気候を好むので、温暖地での栽培は難しいと聞いていました。そのプリムラ・ビアリーに長野県の観光ガーデンで出会ったときには、カタログで見た以上にかわいらしく、個性的な花姿に声を上げたいほどのうれしさでした。ガーデナーさんをつかまえて思わずお礼を言ったくらいです。

そのガーデナーさんもカタログで見てぜひ咲かせてみたいと思ったそうで、耐暑性が弱いので、夏越しできるかどうか今年は観察してみます、と話していました。

プリムラ・ビアリーはプリムラには珍しく穂状に花が咲くことから、穂咲きサクラソウの和名があります。赤い部分は萼に包まれた蕾で、下から順々に淡いピンクの花が開いていきます。

その赤とピンクのコントラストがとてもかわいらしく、個人的には半々くらいのバランスがいちばん愛らしいと感じています。

2019年の7月に北イングランドにある「RHSガーデン ハーロウ カー(RHS Garden Harlow Carr)」を訪ねたとき、日本の温暖地ではなかなか見かけないプリムラがたくさん咲いていました。

日本の固有種のクリンソウであるプリムラ・ジャポニカやその近縁種のオレンジクリンソウ、キバナクリンソウ。それらがナチュラルに華やかに咲く景色に忘れられないほどの感動を覚えました。

そして、プリムラ・ビアリーもその中で元気に花を咲かせていました。見たい見たいと願っていた花が、あまりに自然に咲いていることに、やはり栽培環境の差は大きいと感じました。北イングランドの気候では、プリムラ・ビアリーは冬越しして数年は咲き続けるのだそうです。

散歩道ではなかなか出会えない花ですが、もし冷涼な気候の地に出かけることがあったら、ぜひ探してみてください。珍しい穂咲きのプリムラは、とてもフォトジェニックですよ。

プリムラ・ビアリー
「RHSガーデン ハーロウ カー」の小川のほとりに咲いていました。過湿が苦手と聞いていましたが、水はけがよい土壌なのでしょうか?

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

原産地の中国では、2000mを越す高山に自生します。春〜初夏にはよく日が当たり、花期以降は半日陰になるような場所が適しています。水はけがよい土壌を選びます。植えつけ時に元肥を施し、たっぷり水やりします。以降は雨まかせでかまいませんが、極端に乾燥している場合は水やりします。追肥の必要はありません。花が終わったら花茎の根元から摘み取ります。晩秋以降は地上部がなくなりますが、乾燥が激しいときには水やりをします。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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