春の花壇に華やかなインパクトを！プロのガーデナーも注目する「キンセンカ」

キンセンカ

鮮やかな黄色のキンセンカが、ネモフィラのブルーと一緒に咲いている景色が美しく印象的。これは定番人気品種の‘ゴールドスター’。切り花用にもよく栽培される品種です。

■属科・タイプ：キク科の一年草
■花期：4月〜6月

■草丈：20〜70cm

優しい花色の登場で、キンセンカの人気がアップ！

キンセンカは学名のカレンデュラでもよく知られます。以前キンセンカの中でも開花の早い‘冬知らず’を紹介しましたが、ほとんどのキンセンカはチューリップが咲くこの時期に開花し、6月まで楽しめます。

切り花で仏花によく利用される印象が強いキンセンカですが、最近、とてもおしゃれな品種が続々と登場し、プロのガーデナーさんからも注目を集めています。じつは私もキンセンカにそれほど興味はなかったのですが、いくつかの花壇で上手にデザインされていたのを見て、「キンセンカってこんなに素敵な花だったんだ〜」と認識を改めました。

キンセンカといえば、以前はビビッドな黄色かオレンジ色しかなく、花壇での花色合わせも限られていましたが、最近では淡いアプリコット色やクリーム色も登場し、なかには花弁の表はクリーム色、裏はブロンズ色の‘ブロンズビューティー’という大人っぽい品種もあります。

花色合わせの幅が広がったことが、このところの人気につながったのは間違いありません。



オレンジ色と黄色のキンセンカが花壇でたくさん花を咲かせていました。何株かをかたまりにして植えると、花色がより強い印象になります。

プロのガーデナーさんが教えてくれたのですが、春は大きな丸い花が意外に少なく、花が大きく輪郭がくっきりしているキンセンカはいろいろな花が咲く花壇の中でもよく目立ち、複数株を固めて植えるとインパクトを生み出せるそうです。昔からの定番花であっても、新しい品種の登場で新鮮な印象を楽しめるのだと実感しました。

もともとキンセンカが仏花の定番だったのは、茎が太くてしっかりしているため、切り花にしても水揚げがよく、花持ちがよいことが理由です。勝手に仏花のイメージと固定して、花壇で咲くかわいらしさを見逃していたのは、キンセンカに対して申し訳なかったなと思っています。

それを取り戻そうと、散歩道でキンセンカを見つけると、いつも以上に「かわいいね」と心の中で声をかけています。

栽培の難易度

日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施したら、追肥の必要はありません。地植えであれば水やりは雨まかせでかまいません。乾燥には比較的強い性質なので、鉢植えの場合は水をやりすぎないように気をつけます。花が終わったら随時、花茎の根元で切り取ると、美しい見栄えをキープできます。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる