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木全体があでやかなピンクに! 満開の「ハナカイドウ」を見逃さないで

2023.04.05

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ハナカイドウ


ハナカイドウ
蕾の濃いピンクから花の淡いピンクまで、華やかなピンクのグラデーションを見ていると気持ちが明るく、幸せな気分になってきます。リンゴの花より花弁の枚数が多く、弁先がギザギザしているので、より華やかに見えます。

■属科・タイプ:バラ科の落葉中木
■花期:4月〜5月上旬

ピンクの華やかさ、かわいらしさを凝縮したよう!


淡いピンク、濃いピンク、シックなピンク…。早春の庭には黄色の花が目立ちましたが、春になるとピンクの花がぐっと増えてきました。なかでもハナカイドウは、ピンクの魅力を凝縮したような美しさを見せてくれる花木です。

散歩道で初めてハナカイドウに出会い、そのパンチ力のあるピンクに圧倒されながら思いました。同じバラ科でも、サクラでも花ウメでも花モモでもない、何だろうこのかわいらしさは? でも、見覚えがある! 私のお気に入りの花木に似ている。それで調べてみたら、バラ科のリンゴ属、なんとリンゴの仲間でした。

先日ご紹介したリンゴと見比べてみてください。リンゴの清楚な雰囲気とは異なるのですが、蕾の雰囲気や花のつき方がよく似ています。

花海棠と書いてハナカイドウ。原産地の中国でもその美しさは古くから知られ、唐の玄宗皇帝は、ほろ酔い顔で眠る楊貴妃の美しさをこの花にたとえたといわれています。中国語で書くと海棠。それをそのまま日本語で読んだ花名です。

ハナカイドウがなぜこれほど華やかなのか? それは、花付きのよさから生まれると思います。3月下旬には赤に近いピンクの蕾がついているのを見かけますが、これが全部咲いたらすごいことになる〜と、わくわくを通り過ぎ興奮してしまうくらいのボリュームです。

そして、その蕾は一気に開き、あっという間に木全体があでやかなピンクに染まります。1本の花期はそれほど長くないので、満開の時期を見逃さないように気をつけてください。

散歩道にある1軒のお宅のハナカイドウに魅了され、毎年開花を楽しみにしてきましたが、このところ散歩の範囲を広げたせいか、ハナカイドウをあちこちで見かけるようになりました。ハナカイドウに魅了された方がこんなにいっぱいいたのかと思うと、何だかうれしい気持ちになります。

サクラほど樹高が高くならないので、庭に取り入れやすいのもハナカイドウを植えるお宅が増えている理由だと思います。

ハナカイドウ
驚くほどの花付きのよさ! ハナカイドウの圧倒的な美しさはこの密度感のある咲き具合から生じるのですね。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日なたで、肥沃な水はけのよい土壌に植えます。乾燥が苦手なので、やや湿度が保てる土壌を好みます。植えつけ時に元肥を施し、たっぷりと水やりします。地植えの場合、水やりは雨まかせでかまいませんが、幼木の間は乾燥させないように気をつけて水やりします。翌年以降は落葉期に緩効性肥料を株元に施します。剪定は晩秋〜早春に行います。枯れ枝を取り除き、長く伸びた枝を切り取ります。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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