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同じ花とは思えない!進化系が続々誕生する「ラナンキュラス」の人気品種を紹介

2023.02.11

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ラナンキュラス


ラナンキュラス
鮮やかな朱赤、黄色、ピンクのラナンキュラスが花壇で咲いていました。立体的な丸い花形で、花弁の枚数が多いこのタイプがラナンキュラスの基本形。これは草丈が低めの‘ドリーマー’という人気品種です。

■属科・タイプ:キンポウゲ科の秋植え球根
■花期:2月中旬〜5月上旬

■草丈:30〜50cm

とても同じ花とは思えない進化系が続々誕生!


ラナンキュラスの幾重にも重なり合った花弁の美しさに心惹かれると同時に、いったい花弁は何枚あるのだろう?と興味をそそられ、終わりかけの花を摘んで花弁をはがして数えたことがあります。その枚数、なんと185枚!

どおりでこんなにふんわりした花形なわけだと納得しました。ちなみに多いものでは250枚を超えるのだそうです。スイセン、ムスカリ、チューリップなどこれから続々と秋植え球根が咲き出しますが、いずれも個性的な花形の球根植物の中で、ラナンキュラスのバラにも似た花形はオーソドックスという点で他にはない魅力があると感じます。

ラナンキュラス
花弁に光沢がある‘ラックス ミネルバ’。これがラナンキュラスかと驚く花形、花色です。まるで切り花のブーケのように見えますが、観光ガーデンの花壇で咲いている様子です。

ふんわりと優雅な花形と鮮やかな花色が魅力のラナンキュラスですが、盛んに育種が行われ、目覚ましい進化を遂げています。それは切り花で先行され、花弁に強めのフリルが入るタイプ、花弁がくしゅっと縮れたタイプ、花弁の枚数が少ないアネモネのようなタイプなどが続々と登場して人気となっています。

なかでも注目を浴びたのが宮崎県の育種会社が生み出した‘ラックス’シリーズです。花弁の枚数は少ないのですが、その1枚をよく見るとプラスチックのような光沢感があるのです。まるでワックスをかけたように見えることから‘ラックス’と名づけられました。

このラックスが世に出たときには「これがラナンキュラス?」と私のように驚いた方も多かったと思います。切り花で大人気となり、花色のバリエーションもぐっと増えています。そして、3〜4年前に庭用に花苗も出回り始め、観光ガーデンなどではさっそく‘ラックス’を主役に春の花壇をデザインしているところも見かけました。最近では庭で咲かせて楽しんでいるお宅もあり、‘ラックス’の広まりをとてもうれしく感じています。

切り花ではかつては花持ちがあまりよくないことから人気がなかったラナンキュラスが、今ではこの時期の主役のような存在感になっています。その進化のすばらしさとスピード感は見事で、いずれは庭でもさまざまな花形のラナンキュラスが見られるようになると期待しています。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

球根の植えつけ適期は10月〜11月。植えつけ前に、一晩水に浸して吸水をさせておくと、芽が出やすくなります。耐寒性はそれほど強くないので、北風が当たらない日なたの、水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。土壌が乾いたら水やりをします。花が終わったら花茎ごと摘み取り、葉は枯れるまでそのままにしておきます。梅雨入り前に掘り上げて乾燥させ、風通しのよい場所で保存し、秋に再び植えつけます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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