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冬を代表する芳香花木「ロウバイ」。独特の質感と優しい黄色が魅力です

2023.01.05

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ロウバイ



ロウでコーティングしたような花弁の質感が特徴で、花色がとても優しく感じられます。これは花の中心まで黄色一色のソシンロウバイ。

■属科・タイプ:ロウバイ科の落葉低木
■花期:12月中旬〜翌年2月

新しい年の初めに出会う優しい花色とすがずかしい香り


花弁がロウ細工のような質感であることから蝋梅=ロウバイ。花をアップで見ると、まさにロウのような質感で、乳白色がかった黄色がとても優しく、他の花ではあまり見かけないこの質感はロウバイの大きな魅力だと思います。

早春の花木のなかでは「まんず(真っ先に)咲く」ことから名づけられたともいわれるマンサクが開花が早いことで知られますが、ロウバイはさらに早く、温暖な気候のエリアでは12月中旬から咲き出します。そのため、俳句では蝋梅は晩冬の季語とされています。

すでにかなり咲いているという情報を得て、お正月休みの間に東京郊外の観光ガーデンに行ったことがあります。すると木に近づく前からすがすがしい香りが漂っていることに気づきました。ほんのり甘く、石けんのような清潔感のある香りが心地よいのですが、かなり離れた場所まで届く香りの強さにも驚きました。冬を代表する芳香花木といわれることにも納得です。

ロウバイは中国原産で、江戸時代に日本に渡来したといわれています。花の中心が赤黒くなっているのが、基本種のロウバイですが、最近では全体が優しい黄色のソシンロウバイ(素心蝋梅)や、ソシンロウバイから改良された早咲きの大輪品種‘満月’などがよく利用されています。

年明け早々から花を楽しめるので、各地の観光ガーデンでも多く植えられているので、1年の始まりにすがすがしい香りを感じに出かけてみるのもおすすめです。そのときにもしニホンズイセンが咲いていたら、香りを比べてみてください。ロウバイとニホンズイセンは似た香り成分をもつといわれていますので。

ちなみにロウバイは切り花でも出回ります。部屋に飾り、心地よい香りを楽しみながら、まだ遠き春に思いを馳せてみてください。


花の中心が赤黒くなり、花弁が細めなのが基本種のロウバイ。ロウ細工のような花弁は変わりありません。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日なた、または明るい日陰で、水はけのよい土壌を選びます。過湿に弱いので、壁などから少し離れた風通しのよい場所に植えるのがおすすめです。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。翌年以降は、12月に緩効性肥料を株元に施します。水やりは雨まかせでかまいません。若木のうちは、新葉が出る前の3月に枯れ枝や長く伸びた枝をカットします。成長してくると自然にきれいな樹形になるので、強い剪定はしなくても大丈夫です。病害虫の心配が少なく、育てやすい低木です。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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