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花色が豊富な「ストック」。生産者さんから教えてもらった“植物の不思議”とは?

2022.12.10

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ストック


ストック
ミニストックと呼ばれる矮性種の‘キスミー’シリーズには優しい花色がこんなにあります。スプレー咲きタイプで、早いうちから花が楽しめる品種です。

■属科・タイプ:アブラナ科の一年草
■花期:11月〜翌年4月

■草丈:20〜100cm

耐寒性が強く、晩秋〜早春の花壇を華やかに彩ります


ボリューム感のある花穂が切り花でも人気のストックは、咲き出しがとても早く、11月から花壇で花を咲かせている姿が見られます。4月まで花は続きますが、花の種類が少ない冬のほうがよく目立つと思います。なにしろ、白、黄色、ピンク、赤紫、紫と、この時期の花としてはパンジー&ビオラの次くらいに花色が豊富で、寒いうちからボリュームのある姿を見せてくれますから。

ストックには草丈が100cm近くある高性種と、20〜30cmくらいの矮性種があります。花壇では後方に高性種、手前に矮性種と、同じ花でも使い分けができるのも魅力です。

また、一重咲きと八重咲きがあり、苗ではおもに八重咲きが出回ります。

この八重咲きですが、「タネから育てるとなぜか半分くらいは一重になってしまう」ことを生産者さんから教えてもらいました。じつは一重咲きが出現するのは、ストックの遺伝的特徴なのだそうです。

そして、タネをつける能力があるのは一重咲きのみだそうです。そういえば八重咲きの花には花弁ばかりで雌しべも雄しべも見当たりませんよね。一重咲きから採れるタネには八重咲きの遺伝子も含まれ、一重咲きと八重咲きの両方が出るのだそうです。

園芸店などでポット苗を購入しているだけでは気がづかない植物の不思議を教えていただき、「そうだったのか〜」と驚くと同時に楽しい気持ちになりました。なお、八重咲きをタネから育てる場合は、欲しい株数の2倍程度のタネをまいておくとよいそうです。

皆さまもストックを見つけたら、それが八重咲きか一重咲きかをチェックし、八重咲きの花をアップで観察して、雄しべ雌しべがついていないことを確認してみてください。

ストック
矮性種の‘キスミー バイオレット’の出荷前の苗を見せてもらいました。手前が八重咲きで、奥が一重咲き。半々くらいの割合です。ボリューム感はありませんが、一重咲きの清楚なかわいらしさも魅力的です。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

日当たり・風通しのよい場所に植えつけます。過湿が苦手なので、水はけのよい土壌を選んでください。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。花や葉の色が薄いと感じたら、速効性のある液体肥料を与えます。水やりは地植えの場合は雨まかせでかまいません。鉢植えの場合はやや乾燥ぎみに管理します。高性種の場合、花茎が伸びて安定感がない場合には、支柱を立てて倒伏を防ぐようにします。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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