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植治次期12代 小川勝章さんに学ぶ。庭の骨格は、石と常緑樹にあり

京都で新体験 第10回(全30回) 時代の変わり目、何かと心がざわめき、心が調(ととの)わないと感じる日々が続きます。今、私たちに必要なのは、心をからっぽにし、頭を整理する時間です。自分の心に、自分の人生に深く残る何かを求めて、日本の心の原点、京都に旅立ちます。前回の記事はこちら>>

京都で学ぶ、京都を知る。「名庭」を観る 平安神宮神苑

植治次期12代 小川勝章さんに学ぶ

小川勝章さん(おがわ・かつあき)
1973年生まれ。幼少期の多くを歴代の手がけた庭園で過ごす。高校入学時より11代小川治兵衞に師事する。新規の作庭のほか、歴代の手がけた庭園の作庭、修景や維持を続ける。

植治次期12代 小川勝章さんに学ぶ。庭の骨格は、石と常緑樹にあり

京都の庭には、多くの人が桜や紅葉を目当てに特定の時期に訪れますが、基本の姿は石と常緑樹にあると小川勝章さんは語ります。「最初に主要な石が据えられ、次に松が植えられました。花の木や紅葉といった落葉樹が配置されるのはその後です」。

樹木は生長して姿を変えますが、三尊石や鶴石、亀石といった石の見立てや据え方からは、作者のデザイン力や美意識がそのまま伝わってきます。

「心惹かれる庭には、時期を変えて何度も訪れていただきたい。雨が降り、濡れた石の姿は美しい。松もまた然り。一緒に訪ねる人や自分の心持ちによっても庭が語りかけてくるものが違うのです」。

平安神宮神苑を散策しながら、庭の正面、顔がよく見渡せるポイントを探す楽しみについても語られました。作者が「ここから眺めてほしい」という想いを込めた場所がいくつかあります。

それはどこにあるのか。例えば、池の縁の平らな石や、座り心地のよさそうな石。そこからは、小滝や松の優美な姿、池の中の小さな魚など、それまで見えなかった景色に出合えます。先人はそこに住まう人、訪れる人に深い配慮をしてきました。ペースを落として、ゆったりとした心で訪ねれば、その卓越した美意識を感じ取ることができるでしょう。

下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。

【読者限定】イベント案内 庭の心に触れ、懐石料理を味わう会

撮影/本誌・西山 航

『家庭画報』2022年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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