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知る人ぞ知るイタリアワインの魅力。アブルッツォ州のワインが今、とてもおいしい!〔プレゼントあり〕

〈イタリア・アブルッツォ州の美味を巡る・1〉

山と海に育まれた豊穣なるワインの地、イタリア中部アブルッツォ州を訪ねて

古代ローマ時代よりワインが造られてきたアブルッツォ州は、首都ローマを擁するラツィオ州に隣接する位置にありながら、両州の間に横たわるアペニン山脈の影響もあり、歴史の表舞台に立つことはほとんどありませんでした。しかし、そのぶん自然とともにゆっくりと歩んできた伝統を誇ります。

移り変わる四季の恵みを巧みに利用して、羊を飼い、畑を耕す暮らし。とりわけワインは、アブルッツォの豊かさを象徴する存在です。手つかずの自然と人々の叡智が育んだ美酒を訪ねる旅を紹介します。

記事の最後にはアブルッツォワインのプレゼント企画もあります。ぜひご応募ください。

目次
1. ヤッシ&マルケザーニ(このページ)
2. カンティーナ・マラミエーロ
3. チャヴォリック
4. テヌータ・セコロ・ノーノ

ヤッシ&マルケザーニ Jasci & Marchesani

ヤッシ&マルケザーニのブドウ畑オーナーのニコラ・ヤッシ氏。オーガニックなワイン造りを始めた父の後を継ぐ。6歳でトラクターを運転したという、今ではありえないことですが、それだけ筋金入りのワイン農家。

オーガニック農法をいち早く取り入れ、アブルッツォらしさを追求するワイナリー

アブルッツォは州の65%は山岳地帯、34%は丘陵地帯で、平地はわずか1%です。大部分のワインは全長130kmに及ぶ海岸線に沿った丘陵地帯で造られています。ワイン造りには、西のアペニン山脈と東のアドリア海から吹く風が大きな影響をもたらし、加えてそれぞれの土地ごとの気候風土が多様なワインを生み出すといわれています。

その重要性にいち早く注目したのがワイナリー「ヤッシ&マルケザーニ」。先祖から受け継いだ土地のポテンシャルを生かすワイン造りにはオーガニック農法が最適と考え、1978年に正式にその認定を受けました。イタリアでもっとも早くオーガニックに取り組んだワイナリーのひとつです。

ニコラ・ヤッシ氏と、妻で醸造責任者のフェデリカさんニコラ・ヤッシ氏と、妻で醸造責任者のフェデリカさん。穏やかで温かい人柄で、訪れた人をもてなしてくれます。

父の築いたこのワイナリーで働き、現在オーナーを務めるニコラ・ヤッシ氏は、「オーガニックは流行やマーケットの意向を受けて採用したのではありません。私たちにとって、生きるための必然なのです」と言います。アブルッツォ州の南、海から3km、山岳地帯から50kmに位置し、自然からの最大の恵みである海と山からの風がまんべんなく吹き抜けるように畑を仕立てています。

赤ワインのボトル主力の赤ワイン、モンテプルチアーノ・ダブルッツォD.O.C.(右の2本)、フローラルフルーティの香りが華やかなロゼ、チェラスオロ・ダブルッツォD.O.C.(左端)。そのほか白ワインも様々手がけています。

自然の力を利用するだけでなく、それを守ることもオーガニック農法の大切な柱。こんにち、エコサステナブルと呼ばれるアプローチはヤッシ&マルケザーニにとって根源的姿勢でもあります。

畑から醸造施設に至るまですべての機械は、効率化のみならずエネルギー削減に留意して改善。太陽光と風力発電で全エネルギーをまかなっています。栽培においては化学薬剤や化学肥料を使わず、成育期のブドウ樹を守るために使用する銅や硫黄も、GPS天気観測機による細かな天候分析によって少量で効果的な散布を実施。そして、ボトルや栓、エチケットや梱包材料もリサイクル製品を採用しています。

ワイナリーの庭こぢんまりとしたワイナリーの裏庭、その左手にブドウ畑が広がっています。2005年と2019年に完成した2つの醸造施設は、地下で400mのチューブで連結されており、ブドウの圧搾果汁を移動させています。

父の意志を受け継ぎ、さらなる先進的なオーガニック農法を進めると同時に、ワインの質を高めることにも尽力しています。「父の時代は10年に一度、良いワインができるかどうかでしたが、今は毎年良い結果を出しています。オーガニックはすぐに結果が出るのではなく、ゆっくりとした歩み。最新の栽培技術と醸造技術でサポートすることで、着実にオーガニックの良さが発揮されるのです」

ヤッシ&マルケザーニ Jasci & Marchesani
https://www.jasciemarchesani.it
Via Colli Albani, 3/c Vasto(CH) Italy
TEL. +39-0873-364315

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