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暑い夏が盛りの花木「ムクゲ」の魅力。“槿花一日の栄”と例えられる理由は?

2022.08.15

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ムクゲ



ムクゲ

ごく淡いパープルのグラデーションが見惚れるほどの美しさ。ムクゲの‘夏空’という品種です。


■属科・タイプ:アオイ科の落葉低木
■花期:7月〜9月

その優雅な花は、暑さをひととき忘れる美しさ



アオイ科には夏にふんわりと大きな花を咲かせる花木がたくさんあります。その代表ともいえるのが、ムクゲとフヨウ。花はよく似ていますが、ムクゲのほうが咲き出しが早く、フヨウは9月になってからが本番です。今回はいまが盛りのムクゲをご紹介します。

ムクゲは中国原産で、朝鮮半島経由で日本には平安時代以前に伝わったといわれています。花が少ない真夏に優雅な花を咲かせること、また、耐暑性だけでなく、耐寒性も強い丈夫な性質のため、個人邸の花木としても古くから利用されてきました。私の散歩道でもムクゲを咲かせているお宅がたくさんあり、花色によって異なる表情を楽しませてもらっています。すぐ近くにある大学では、ごく淡いパープルの品あるムクゲが咲くので、毎年開花時期に回り道して写真を撮らせてもらっています。

ムクゲの花は朝に開き、夕方にはしぼんでしまうため、「槿花一日の栄(きんかいちじつのえい)」とも例えられています。大きな花の圧倒的存在感に対し、その美しさのなんとはかないことか、と哀愁に浸るのもその時のみ。翌日には新しい花が咲き出して生命の強さを見せつけられます。

ムクゲには多くの品種があり、花色も豊富に揃っています。一重のほかに半八重、八重の花形もあり、そのどれもが優雅な雰囲気をたたえながら夏空に向かって咲き誇るさまを見かけると「ああ、ムクゲが咲く夏って素敵だなあ」としばし暑さも忘れて見惚れてしまうのです。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えるとよく育ちます。暑さに強い性質ですが、夏の乾燥は嫌うので、雨が降らない日が続いたら、朝の涼しい時間帯に株元にたっぷり水やりを。花は1日でしぼむので、花がらをこまめに摘み取って、次の花の開花を促します。毎年休眠期の冬に剪定をすると、コンパクトなサイズをキープできます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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