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三重の恵みを閉じ込めたディナーに酔いしれて〔ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 賢島〕

早春の味覚を楽しみに 日本の美食ホテルへー02

ゲストからの人気も高いスペシャリテ 「伊勢海老の炭火焼き アメリケーヌソースと手打ちパスタ」。 躍動感溢れるひと皿。

夫婦だからこその心温まるもてなしを目指す

賢島の入り江に抱かれるように建つ瀟洒な宿に一歩入ると、英虞湾らしいリアス式海岸の景色、そして女将の今村美穂さんの爽やかな笑顔がゲストを迎えてくれます。もちろん志摩ならではの食材を生かしたフランス料理がこの宿の主役ではありますが、さりげない居心地のよさも魅力の一つ。その秘密は、シェフを務める今村将人さんと女将がご夫婦だから、ということにもありそうです。

「ゲストのかたに賢島の素晴らしさを感じていただくためには、まずは自分たちがこの地を熟知しないと」。そう考えたお二人は開業前から地元の市場や畑、老舗店に頻繁に足を運びました。食文化や風習、四季の楽しみ方……そこで出会ったものを、美穂さんはサービスを通じて、将人さんは料理から発信。別荘や友人の邸宅に訪れたような安らぎは、この息の合った二人三脚から生まれるのでしょう。
ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 賢島「伊勢志摩の魚種の豊富さにはいつも驚かされます」と今村将人シェフ。ディナーコースのテーマは「海と大地」。新鮮な魚介をはじめ、フォアグラや松阪牛も登場する。

ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 賢島客室やスパのチェックを終え、ロビーの花を選ぶ今村美穂さん。全8室という小さい宿にふさわしいきめ細かいもてなしを目指す。

「伊勢海老漁の漁師さんも、いろいろ教えてくださいます。台風の後は伊勢海老がよく動くから身が硬いとか。言葉は荒っぽいんですが(笑)、みなさんとても温かくて」(今村シェフ)。

オープンから一年。今、厨房でシェフが実感しているのは「その日の料理は港で、畑で決まる」ということ。みずみずしくパワーに満ちた地の食材ありき。頭で考えた料理に食材を当てはめるスタイルは、この土地にふさわしくない、と。「ここより南のエリアでは、うつぼやまんぼうも食卓にのぼるそうなんです。未知の食文化をもっともっと開拓したいですね」と目を輝かせるシェフ。お二人のおもてなしは、これからも進化を続けます。

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