国内
2016/06/26
燦々と降り注ぐ日差しが夏の訪れを感じさせる頃、山形県では、生産量日本一を誇るさくらんぼが旬を迎えます。そもそも山形県でさくらんぼ栽培が定着した理由は、気象条件や土壌条件等が非常に適していたからだといわれています。
酸味が少なく甘みがギュッと詰まった、収穫直前の「紅秀峰」。大粒で光沢があるのも特徴。
山形県農林水産部園芸農業推進課の岸 哲嗣さんによると、さくらんぼは、雨にあたると実割れして商品として売れなくなってしまうことや、完熟しておいしくなったものは果実が柔らかく輸送性に劣るなどの理由から、昭和50年代までは缶詰用の品種「ナポレオン」が生産量の大部分を占めていたといいます。しかし昭和53年のアメリカ産さくらんぼの輸入解禁を契機に、良食味な生食用品種の「佐藤錦」の生産に切り替え、雨が降っても裂果しないよう雨よけ施設の導入を進めながら、山形県は、現在の高級さくらんぼの一大産地へと発展してきました。
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