修造画報

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への特別メッセージ「今こそ世界が一つになるとき」──松岡修造さん

松岡修造の東京2020への道 届け!熱い思い

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、東京2020大会の開幕が来年2021年7月に延期されました。『家庭画報』では、本誌連載で東京2020に携わるみなさんと対談を重ねてきた松岡修造さんを緊急インタビュー。現在の率直な思いを伺いました。

松岡修造さん

東京2020大会の延期が発表されたとき、僕は「最悪の事態は免れた」とほっとしました。中止の可能性のほうが高いと思っていたのです。実際、4年に1度というオリンピックの大原則を崩すことはできないだろうと。

ただ、その大原則を変えてまでIOC(国際オリンピック委員会)が延期を決めた理由の1つは、世界各国の首脳が、新型コロナウイルスという共通の敵に屈してはならないという考えで一致したからだと思います。

延期による選手のみなさんの不安は計り知れないものがあります。

多くのスポーツにおいて、選手として活躍できる期間は決して長くありません。大半の人にとってオリンピック・パラリンピックは一生に一度のチャンス。

今年の夏に照準を合わせて厳しい練習を重ね、準備をしてきた選手たちが複雑な思いを抱くのは当然です。

それでも、みなさんが前向きなコメントを出されているのは素晴らしいことですし、とても大事なことだと思います。

満足な練習ができないことや選考方法への不安、ベテラン選手なら気力体力を維持できるかという心配も切実でしょう。

でも、嘆いたところで現実は変わりません。受け入れて、前を向くしかない。

そんなときに、選手のポジティブな言葉は、本人だけでなく、応援する僕たちにも間違いなく元気と勇気をくれます。

東京2020大会は、被災地復興もテーマに掲げ、「復興五輪」ともいわれています。

新型コロナウイルスにより世界的な危機を迎えているなか、その収束後に行われる大会は、日本の復興と同時に、世界がともにウイルス問題を乗り越えて復興したことを祝う場にもなるはずです。

かつてないほど世界が心を一つに迎えるオリンピック・パラリンピックは、まさしく「世界最大の平和の祭典」になるでしょう。

それは、近代オリンピックの父、クーベルタン男爵が掲げた「スポーツを通して、平和でよりよい世界の実現に貢献する」というオリンピックの理念に立ち返った姿だと、僕は思います。

しかしながら、日本も含めた世界では今、ウイルスの感染者が増え続け、連日多くのかたが亡くなっています。収束の目途も立っていません。

このような苦しい状況下で僕がいえるのは、この世界的危機を克服するため、1人1人が自分のできることをしていきましょう、ということしかありません。そのためには我慢も必要です。

僕自身は同時に、これまでどおり、オリンピック・パラリンピックの素晴らしさを伝えながら、日本のみなさんへ「全員団結」を呼びかけていきたいと思っています。

ただ、できれば、これからはその呼びかけを世界にも届けていきたい。今こそ世界が一つになるときだからです。心を一つに、頑張っていきましょう!

廣村正彰さんが特別作成“応援ピクトグラム”

応援ピクトグラム

本誌3月号に登場したグラフィックデザイナーの廣村正彰さんが、対談時に松岡さんがリクエストした“応援ピクトグラム”を作成してくれました!(3月号の記事はこちら>>

試行錯誤のうえ作り上げたという3作品は、今の日本にエールをくれているよう。

「右の作品はまさに僕ですね」と目を輝かせた松岡さんがピクトグラムを見て思い浮かべた言葉を添えて、ご紹介します。

松岡 修造  SHUZO MATSUOKA

1967年東京都生まれ。86年にプロテニス選手に。95年ウィンブルドンでベスト8入りを果たすなど世界で活躍。現在は日本テニス協会理事兼強化本部副本部長として、ジュニア選手の育成とテニス界の発展に尽力する一方、テレビ朝日『報道ステーション』、同『TOKYO応援宣言』、フジテレビ『くいしん坊!万才』などに出演中。近著に日めくり『まいにち、新・修造!』。東京2020オリンピック日本代表選手団公式応援団長としても活動中。公式サイト>>

「修造画報」心のコラム一覧

第1回「オリンピックを“自分ピック”に!」

第2回「2020年、日本のスポーツ文化は変わります!」

第3回「選手を知れば知るほど、応援は楽しくなる!」

第4回「開会式は日本が総力を結集してつくる壮大な舞台。必見です!」

第5回「大会の成功はボランティアの笑顔にかかっています!」

第6回「オリンピックの選手村はこんなに楽しい!」

第7回「パラリンピックはすべての試合に大きな感動があります!」

第8回「ラグビーワールドカップ2019が教えてくれたこと」

第9回「男子マラソン・中村匠吾選手、服部勇馬選手にエールを送ります!」

第10回「挑励(チョレイ)!卓球男子代表に内定した張本智和選手が苦悩の末に取り戻した自信」

第11回「目指すは金メダル。卓球女子日本代表は強いです!」

第12回「僕が忘れられない、日本代表選手たちの名言」

第13回「一体感がいい!新しい国立競技場に立って感じたこと」

第14回「金メダル獲得で得られる、とてつもない自信

東京2020への道 届け!熱い思い一覧

福岡発、世界中で愛される東京2020大会マスコットが誕生!/キャラクターデザイナー 谷口亮さん

聖火リレーの“温かさ”が多くの人の記憶に残ってほしい/デザイナー 吉岡徳仁さん

東京2020を宇宙から応援するために 日本の超小型衛星を空へ!/東京大学航空宇宙工学専攻教授・工学博士 中須賀 真一さん

世界中から集まる選手のために“食のALL JAPAN”で臨みます/帝国ホテル特別料理顧問 田中 健一郎さん

東京2020で“チャレンジできる機会”をつくり、多くの人を巻き込みたい/パラ・クリエイティブプロデューサー ディレクター栗栖良依さん

仲間と交わり、気持ちよく汗をかく。それが人と人とをつなぐスポーツ最大の魅力です/日本オリンピック委員会会長 山下 泰裕さん

東京2020はデザイン界にとっても重要なイベントです/グラフィックデザイナー 廣村正彰さん

※ 廣村正彰さんの「廣」の字は正しくは、マダレの中が「黄」です。

『家庭画報』2020年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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