修造画報

楽しく学べて体感できる、日本オリンピックミュージアム。副館長の松丸喜一郎さんへインタビュー

松岡修造の東京2020への道 届け!熱い思い

今回のゲストは日本オリンピックミュージアム副館長の松丸喜一郎さん。その松丸さんの案内で、対談前、松岡さんは館内をじっくり見学しました。「素晴らしいですね!」と目を輝かせる松岡さんに、「いいでしょう?」と誇らしげに答える松丸さん。今回は大人も心躍るミュージアムの話が中心です。

松丸喜一郎さんと松岡修造さん

日本オリンピックミュージアムのモニュメントエリアにて撮影。「オリンピックシンボルがこの配色なのは、当時の国旗の大半がこの5色と白の組み合わせからできていたからだそうです」と松丸さん。オリンピックのことは何でもご存じです。

第20回
日本オリンピックミュージアム副館長 松丸 喜一郎さん

松丸 喜一郎さん

「このオリンピックシンボルはすべて子どもたちの手作りです。素敵でしょう?」。1つ1つ丁寧に説明をする松丸さんは誇らしげで嬉しそう。

松丸 喜一郎さん KIICHIRO MATSUMARU

1954年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業。大学時代は射撃部で活躍。慶應義塾高校ライフル射撃部監督時代には関東大会優勝、全国学生大会優勝選手を育成。2012年ロンドンオリンピック日本代表選手団本部役員、2013年第27回ユニバーシアード競技大会の日本代表選手団総監督。現在はJOC副会長兼総務本部長、日本オリンピックミュージアム副館長、日本ライフル射撃協会会長。最近発表された日本選手団公式服装の選定委員も務めた。

オリンピック大会は目的ではなく手段です

松岡 今日は館内をご案内くださり、ありがとうございました。オリンピックを楽しく学べて、体感できる。何時間でもいたいと思えるミュージアムですね。

松丸 ありがとうございます。私たちJOC(日本オリンピック委員会)の使命は「オリンピック・ムーブメント」の普及と推進なのですが、残念ながら、まだ十分とはいえません。初めての常設ミュージアムを通して、国民のみなさんに広めていきたいと思っています。

オリンピックミュージアム

ミュージアムのファサード。1階のウエルカムエリアは無料、2階のエキシビションエリアは有料。

松岡 「オリンピック・ムーブメント」とはどういうものか、ご説明いただけますか。

松丸 オリンピック大会は世界中から人種も言語も宗教も異なる人々が集まりますが、スポーツにおいては共通のルールのもと、公平に競い合うことができます。そして、相互理解を深め、友情を築くこともできる。

そんなスポーツの素晴らしさをみんなが知って、世界平和に役立てていくことが「オリンピズム」、すなわち、近代オリンピックの父・クーベルタンが提唱したオリンピックの理念なんですね。その理念を推し進める運動が「オリンピック・ムーブメント」。つまり、オリンピック大会は目的ではなく、手段なんです。

「楽しく学べて体感できる。何時間でもいたいと思えるミュージアムですね」── 松岡さん

射撃が擬似大検出来るコーナー

射撃が疑似体験できるコーナーでは、日本ライフル射撃協会会長でもある松丸さんが模範演技を披露。「やっぱり姿勢から違いますね!」と松岡さん。

松岡 ミュージアムの1階で拝見したウェルカムビジョンも、オリンピズムを表現した映像でしたね。

松丸 はい。東京藝術大学大学院教授の佐藤雅彦先生に制作していただいた映像は、競技をしているアスリートの「影」が主役。シルエットから性別は想像できますが、それ以外のことはわかりません。

松岡 肌の色も人種も関係ないというメッセージが伝わりますね。2階のエキシビションエリアも展示に工夫が凝らされていて、非常に見ごたえがありました。オリンピックの参加国を年輪で表した展示はアイディアが面白いですね。

オリンピックミュージアム

日本オリンピックミュージアムの2階には各大会の参加国を年輪のように表した展示も。いちばん内側が第1回のアテネ大会で、14か国が参加したことがわかります。

松丸 いいでしょう? 空白の年があるのは、第一次世界大戦と第二次世界大戦のためにオリンピックが開催されなかった年があるからです。

松岡 なるほど。平和あってこそのオリンピックということを改めて考えさせられます。日本代表選手の名前を記したコーナーに、自分の名前を見つけたのも嬉しかったです。

松丸 日本が初参加した1912年のストックホルム大会から、1人も漏らさず記録しています。日本がボイコットしたために出場できなかった、1980年モスクワ大会の代表選手の名前も入れました。みなさん喜んでくださっています。

松岡 それは素晴らしいですね。

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