修造画報

小池 百合子さん×松岡修造さん「願いは、東京2020の開催が100年前のアントワープ大会のように世界に希望の灯をともすこと」

松岡修造の東京2020への道 届け!熱い思い

松岡修造さんがこれまで33名のかたと熱いトークを繰り広げてきた本連載。最後のゲストは、東京2020大会の開催都市・東京のリーダー、小池百合子都知事です。コロナ禍収束に向けて世界中が英知を結集して努力を続けるなか、対談では大会について、東京と日本のこれからについて、率直で前向きな言葉が交わされました。

*『家庭画報』2021年7月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。本取材は感染予防対策を徹底して実施しました。

松岡さんと小池さん

小池さんが課題に向かうとき、必ずイメージする道頓堀の“ゴールインサイン”のポーズで撮影。東京都庁の特別応接室にて。松岡さん・スーツ、シャツ、ベルト、靴/紳士服コナカ

第34回
東京都知事
小池 百合子さん

小池 百合子さん

小池 百合子さん YURIKO KOIKE
1952年兵庫県生まれ。1976年にカイロ大学卒業後、アラビア語通訳、講師として活動。『ワールドビジネスサテライト』では日本初の女性経済キャスターとして活躍。1992年に参議院議員に初当選。1993年より衆議院議員を8期連続務める。環境大臣、内閣総理大臣補佐官、防衛大臣、自由民主党総務会長などを歴任。環境大臣時代には地球温暖化対策として「クールビズ」を提唱。2016年7月、女性初の東京都知事に就任。2020年7月、366万1371票を獲得して再選。

100年前の大会前にも猛威を振るった感染症

松岡 今日はお時間をいただき、ありがとうございます。大変な時期が続いていてお疲れのことと思いますが、よろしくお願いいたします。

小池 このコロナ禍は、私がこれまでに経験してきたさまざまな想定外の混乱のなかで、最も想定外のことです。オリンピック・パラリンピックの歴史から見ても同じだと思うのですが、それだけに、実現したときには大きな希望につながるだろうと。その一点だけを考えながら走り続けています。2020年から見て100年前、1920年にベルギーのアントワープでオリンピックが開催されました。テニスで日本に初のメダルがもたらされた大会なので、ご存じですね。

松岡 はい。熊谷一弥さんが男子シングルスで獲得された銀メダルが、日本のメダル第1号ですね。

小池 そのアントワープ大会は、第一次世界大戦とスペイン風邪(インフルエンザの一種)の流行で、非常に多くの犠牲者が出た直後に行われたんですね。スペイン風邪で亡くなった人の数については諸説ありますが、世界で5000万人から1億人といわれています。日本でも流行して、実は私の曽祖父母もスペイン風邪で亡くなりました。

松岡 まさに未曽有の事態ですね。

「アスリートの活躍は勇気をくれる。きれいごとでなく、真にそう思います」── 小池さん

小池 そんな状況下での大会開催は容易ではなかったと想像しますが、大会は人々に希望をもたらしたといわれています。スポーツには素晴らしい力があり、アスリートの活躍は勇気をくれる。きれいごとでなく、真にそう思います。最近では松山英樹さんのマスターズ優勝や、病を克服して復帰した池江璃花子さんの4冠に心から感動しました。

松岡 明るいニュースが続いて、日本中が勇気と感動をもらいました。

小池 以前、私は日本ウエイトリフティング協会の会長を務めておりまして、三宅宏実さんから聞きました。スナッチという種目はわずか1.5秒でバーベルを床から上まで持ち上げるのだと。また、飛び込みの寺内健さんは飛び板を踏み切ってから水に入るまでが2秒と聞きました。池江さんたち水泳選手もコンマ何秒という世界で競っていますよね。世界中のアスリートが大舞台での数秒のために、逆算して4年間練習を積み重ねている。すごいことです。そんな選手たちの思いはしっかり受け止めたいですし、彼らの舞台を準備するのは名誉なことであり、重責だと感じています。私の願いは東京2020大会が開催され、選手たちが輝き、100年前のように世界に希望の灯をともすことです。

松岡 その希望の灯は、コロナ禍で疲弊している世界が復興へと向かう道を照らすものになりますね。小池さんは東京都をどのように復興させていきたいとお考えですか。

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