修造画報

一体感がいい!新しい国立競技場に立って感じたこと【松岡修造さん心のコラム】

復興オリンピックにふさわしい「東北絆まつり」

「HELLO, OUR STADIUM」は、国立競技場がスポーツの場であり、文化や音楽を伝える場でもあるということを表現したイベントで、その名前のとおり、「私たちの国立競技場にしていこう!」というテーマが中心にありました。

午後6時半から始まったこのイベント、僕は、本当は「鼓童」さんの演奏の後半で出ていく予定だったのですが、頼み込んで、午後6時頃、お客さんの前に出させてもらいました。

会場はそのときすでに9割くらいの席が埋まっていたでしょうか。みなさん、寒い中、イベントの開始を待っていました。

トラックに走り出た僕はスタンドのお客さんたちに呼びかけて、「our studium」の唱和を一緒に練習。僕が「心を一つに!」と叫ぶと、みなさんが「our studium!」と答え、「僕らはみんな」と言うと、また「our stadium!」と返す。

このコール&レスポンスは、会場を一つにするのに非常に有効で、3時間くらいのイベントの合間に何度も繰り返しました。

「鼓童」のパフォーマンスで、一番大きな太鼓を力強く打ち鳴らす松岡さん。

「鼓童」さんの迫力ある太鼓演奏の次に披露されたのが、「東北絆まつり」です。

東日本大震災後、復興と鎮魂を願って始められた「東北六魂祭」の後を継ぐ形で、東北6県のいずれかで毎年開催されているもので、東北の代表的な6つのお祭りが一堂に会したお祭りです。

青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、仙台七夕まつり、福島わらじまつりのみなさんが登場した「東北絆まつり」。2020年の5月30日、31日には山形市で「東北絆まつり2020山形」が開催されます。

このお祭りに僕が携わるようになったのは2018年で、当初から「国立競技場で演舞をしてもらう」という目標を軸に進めてきました。

東京2020大会は「復興オリンピック」で、聖火リレーも福島から始まります。

東北のみなさんが力を合わせてつくりあげ、被災地を元気づけてきた東北のお祭りを、なんとしてもオリンピック・パラリンピックのメインスタジアムでもある国立競技場で披露してほしかったのです。

2018年11月には、絆まつりのみなさんを「JAPAN PEACE FESTIVAL 2018 in 青山まつり」にご招待して、銀杏並木から青山通りへ移動しながら、演舞を披露してもらいました。

2019年6月、今度は僕が福島で開催された「東北絆まつり2019福島」に参加。全国から大勢のお客さんが集まって、それはもう圧倒されるほどの活気でした。

国立競技場のオープニングイベントの日はとても寒かったのですが、絆まつりの人たちの多くは半袖半ズボン。しかも、1時間前からその姿でスタンバイしていたのですが、誰一人文句を言わず、本番では一所懸命、生き生きと演舞を披露してくれました。

出番の後、顔なじみになっていたみなさんにご挨拶をしたら、「いやぁ、来てよかったよ!」と楽しそうにおっしゃってくださったので、僕も幸せな気持ちになりました。

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