修造画報

東京2020で“チャレンジできる機会”をたくさんつくって、多くの人を巻き込みたい/パラ・クリエイティブプロデューサー ディレクター栗栖良依さん

障がい者だからうまくいくこと

松岡 栗栖さんのエネルギッシュなお話を伺っていると、障がいがあることを忘れてしまいます。

栗栖 よくいわれます。でも、私の仕事の場合、障がい者であることがプラスに働く場面もあるんですよ。たとえば、障がい者施設にアートプロジェクトを提案するとき、もし私に障がいがなかったら、「そんなの健常者にはできても、自分たちには無理だ」と拒否されることもあると思うんです。

障がい者は本人も保護者のかたもリスクがありそうに思えることは避けたがりますから。でも、障がい者の私にいわれると、ノーとはいえない(笑)。施設の人たちも「栗栖さんがいうなら、しょうがない」という感じで一緒にチャレンジしてくれることが多いですね。

松岡 僕もチャレンジは大好きです。チャレンジは、結果はどうあれ、人を成長させてくれますよね。

リオで見せた世界観をより大きなスケールで

松岡 評価の高かったリオのセレモニーでは、ステージアドバイザーを務められたんですよね。

栗栖 はい。私がチームに参加したのは途中からだったのですが、最初に振り付けのMIKIKOさんにお願いしたのが、「いちばんかっこいいと思う振り付け、演出をしてください。これをやらせたら失礼かな、危険かな、といった遠慮は不要です」ということでした。

アクセスコーディネーターやアカンパニストがいるので、本当に危険だなと判断したら止めに入れると思っていたのです。その結果生まれたのが、あのパフォーマンスでした。遠慮せず、素晴らしい振り付けをしてくださったMIKIKOさんに感謝しています。

松岡 車椅子で巧みに回転したり、それぞれの個性を生かした、かっこいいパフォーマンスでしたね。

栗栖 私は最後に全員でポーズを取るシーンが特に好きです。性別も障がいの種別も体つきもさまざまな人たちが同じステージで輝いていて。

松岡 パフォーマンスを通して、東京は多様な人たちが輝く場であることを世界に伝えたわけですよね。

栗栖 はい。あの世界観をさらに大きなスケールで見せられるのが2020年だと思っています。

リオ大会

栗栖さんがスタッフとしてかかわった長野大会とリオ大会、視察で訪れた平昌大会のIDカード。「松岡さんにお見せしたくてお持ちしました。私には金メダルくらい価値のあるものです」。

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