〔特集〕ユネスコが認めた、グラース・香水づくりの伝統技術 シャネル N°5、時を超えて愛される香り シャネル N°5──その誕生はあまりに革命的であり、100年以上を経た今もなお永遠のモダニティを湛えています。時を超えて愛される秘密はどこにあるのでしょう。秘密を解く鍵は、南フランスのグラースにありました。キーワードは“花からボトルまで”。香水づくりにおける伝統のサヴォアフェール(匠の技)が、ユネスコの無形文化遺産に登録された香りの聖地で、名香を生み出す人々のたゆまぬ努力と情熱に出会います。
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“シャネルの香り”の秘密──調香
先見の明をもってミュル家とのパートナーシップを実現した父、ジャック ポルジュ氏の後を継ぎ、2015年シャネルの4代目専属調香師に就任したオリヴィエ ポルジュ氏。すでに15を超える新しい香りを創り出している彼にとっても、N°5は常に創造の原点として立ち返る普遍的な存在。
「技術の進歩、嗜好の変化、そして時の流れにかかわらず、私たちはいつも花に立ち返るのです」―
―オリヴィエ ポルジュ (4代目シャネル専属調香師)
グラースで生産される花のクオリティからエッセンスの抽出、そして調合まで一連の過程を管理しているのが、オリヴィエ ポルジュ。シャネル4代目の専属調香師です。彼は、パリからグラースへ頻繁に足を運び、花々の状態に目を配ります。
1世紀以上も前、モノフローラルの香りが主流だった時代に、世界中から集めた80種類以上もの天然香料を組み合わせてN°5という香りの革命を起こしたエルネスト ボー。偉大な調香師の処方を受け継ぎながら、現代に生きるN°5を創造する彼にとって、花は最も重要な存在なのだといいます。だからこそ、花を育てるところから原料生産、調香に至るまですべての工程を自社で一貫して行う唯一のメゾン、シャネルへの敬意と信頼は揺るぎないのだと。
花にインスパイアされたクリエイションが、N°5という伝説の香りに新たな命を吹き込み続けています。
原液に近い濃厚な香りのエッセンス。ジャスミンと並びN°5の主役となるローズ ドゥ メも、グラースで大切に育てられている。
斬新な手法で紡がれるフローラル ブーケの香り、シンプルなボトルデザイン。すべてが革命だった。シャネル N°5 パルファム 30ml 4万8400円/シャネル
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