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間質性膀胱炎の治療として期待される「食事療法」生活指導で症状のコントロールを

2020.08.07

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知っておきたい! 頼りになる専門外来 治療を続けているのによくならない、今の治療効果に満足していない――。このような悩みを抱える人は少なくありません。こんなときに頼りになるのが「専門外来」です。一般外来ではなかなか受けられない個別性の高い治療が期待できます。今回は「間質性膀胱炎外来」についてです。記事一覧はこちら>> ※以下の記事は、『家庭画報』2020年8月号取材当時の情報です。診療受付状況等は変更となっている場合もありますので、最新情報は公式ホームページ等でお確かめください。

食事療法を中心とした生活指導で“膀胱にやさしい尿”をつくることを目指し、患者がセルフケアに取り組めるよう支援する


排尿トラブルの中でも難治性の病気として知られる「間質性膀胱炎」は根本的な治療法がないため、対症療法が中心となります。このうち効果が期待されているのは食事療法です。

先月から2回にわたってご紹介している専門クリニックでは“膀胱にやさしい尿をつくる”ことに着目し、食事療法を主体とした生活指導で症状のコントロールに成果を上げています。前編の記事はこちら>>

上田 朋宏先生


泌尿器科 上田クリニック
院長 上田 朋宏(うえだ・ともひろ)先生

1987年、産業医科大学医学部卒業。2000年、京都大学にて医学博士号を取得。洛和会音羽病院、癌研究会附属病院、京都大学医学部附属病院、公立甲賀病院、京都市立病院などの泌尿器科で診療に従事した後、12年に排尿障害に特化した専門クリニックを開設。30年以上前から排尿障害の診療に注力し、なかでも“謎の膀胱炎”といわれる間質性膀胱炎について国際専門家会議を開催してコンセンサスの統一を図ったり診断・治療法を開発したりするなど、この分野の第一人者として国際的にも知られる。05年にはNPO法人「快適な排尿をめざす全国ネットの会」を設立し、多職種への啓発活動にも取り組んでいる。

治療と予後


この病気は原因が不明のため、根本的な治療ではなく、症状をコントロールする対症療法が中心となる。

酸性尿や高カリウム尿が炎症の慢性化や膀胱痛の誘発にかかわっているので、食事療法などによって尿へのカリウム排泄を減らし尿の酸性化を予防し、症状を緩和することが行われている。

また、膀胱が萎縮して蓄尿量が減ったり膀胱痛がひどくなったりした場合には膀胱内に生理食塩水を注入し膀胱を拡げて膀胱壁を再生する膀胱水圧拡張術や、電気またはレーザーでハンナ病変(この病気特有の発赤粘膜)を焼き切る焼灼術などが行われる。

これらの外科的治療によって約半数は症状が改善するが、長期的な効果は見込めず、再治療・追加治療が必要となる。

予後については炎症が進行し線維化が進むと萎縮膀胱に進展するおそれがある。また、膀胱尿管逆流を起こし、慢性腎盂腎炎、腎機能障害を発症することもある。

社会的サポート


間質性膀胱炎のうち、ハンナ型で重症(1回排尿量が100ml以下で耐え難い膀胱痛を伴う)の場合は、国の指定難病の対象となり、医療費の助成が受けられる。

診断が確定した後、難病指定医に診断書(臨床調査個人票)を作成してもらい、必要書類を揃えたうえで都道府県・指定都市の担当窓口に申請する。

こんな悩みは専門外来へ!


●1日に8回以上トイレに行きたくなる
●急に尿意を催し我慢できない
●排尿を我慢すると痛みや不快感がある
●膀胱炎を繰り返している
●治療をしても改善せず、年のせい、気のせいといわれる など
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