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50歳からの「回り道しない」たるみケア!“結果重視”で真皮から弾力を立て直す

2020.03.17

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50歳からの「回り道しない」たるみケア 第1回(全5回) 決定打となる改善策がなかなか見つからないのが、たるみのケア。対応を先延ばしにしたり、効果を感じないケアを続けるのは結局、「回り道」です。進化している美容医療や、インナーケアとスキンケアで本気のたるみ対策を始めましょう。

【美容・医療ジャーナリスト 海野由利子さんがレポート】エイジングの最終形“たるみ”に対処できることは?


たるみ問題の対処法で最も期待するのは、やはり医療ではないでしょうか。

“切らないたるみ治療”が始まったのは約20年前。その当時から臨床治療を続ける医師に、治療理論と長年にわたり実証された効果について伺いました。

海野由利子さん


美容・医療ジャーナリスト
海野由利子さん

女性誌で編集者としてファッションと美容を担当した後1989年に独立。肌の悩みを治療する美容医療は99年から体験を含めた取材を続ける。石川院長への取材歴も20年に及ぶ。日本抗加齢医学会正会員。

石川浩一先生

クロスクリニック銀座院長
石川浩一先生

形成外科専門医。防衛医科大学校卒業。1998年クロスクリニックを開業。2003年から照射機器を用いた治療を行い、世界トップクラスの設備と技術で知られる。

海野さん (以下敬称略) 「エイジングの最終形がたるみ」といわれるのは、顔の印象を変えてしまうからですが、医学的な定義はありますか。

石川院長 (以下敬称略) 定義はないのですが、弾力性が低下して皮膚が伸び、表面積が広がった状態です。重力の影響を受けて下に垂れます。

海野 まぶたや頰が下がり、ほうれい線が深く長くなり、フェイスラインやあご下がもたついてきますね。

石川 皮膚の弾力低下は真皮層を構成する要素が減少するため。脂肪は重りとなって下垂を招きます。筋肉と顔面骨も徐々に萎縮します。表面の皮膚は伸び、内側は萎縮というギャップが大きくなった状態で、脂肪と皮膚の自重+表情による動きのストレスを受け続けるのです。

照射機器によるたるみ治療のスタートは約20年前


海野 たるみの改善策は美容外科手術しかないといわれますが、ハードルが高く、家庭画報世代では照射治療を選択する人が多いと思います。たるみに対応する機器が出てきたのが約20年前。代表的なサーマクール(高周波で熱を発生させる照射療器)は、私も取材で石川先生の治療を受けましたが、初号機は痛熱かった!

石川 現在ではだいぶ痛み、熱さが軽減されましたが、たるみの改善には熱が重要なのです。火傷にはならないけれど「ちょっと熱い」と感じる適正な刺激で、体に備わる“怪我の修復作用”を働かせるのです。真皮に存在する線維芽細胞の活性化でコラーゲンの産生が促進されて密度が高まり、熱で皮膚組織がきゅっと縮まればたるみは軽減します。それが照射治療の仕組み。

石川さんと海野さん

海野 20年前は「照射機器でたるみがよくなるわけがない」と否定的な医師が少なくなかったですが、石川先生が100名の症例を学会で報告されてから美容医療界の反応が変わりましたよね。機器を導入するクリニックが増え、学会での症例報告や医師同士の勉強会も盛んになりました。

石川 熱の刺激で自前のコラーゲンを増やすという効果も安全性が高いと思いました。その後も、効果理論がしっかりしている機器はまず自分で試し、導入後も照射法の研究を続けています。

「たるみは予防が可能で“時を止める”ような効果も。美容医療の朗報です」──海野さん


海野 講演ではたるみ治療を10〜20年続けている患者さんの症例を拝見していますが、時間が止まったようにお顔の変化が少なくて驚きます。長年かけた症例の発表で照射治療の効果は立証されたと感じました。

石川 大きなたるみを引き上げるなら手術が確実ですが、たるみの初期から治療でき、進行も防げるのが照射治療。機器の種類も増えて1度の治療で変化を感じられますが、年に1、2回の治療を5年以上継続すると効果ははっきりわかると思います。

海野さんのたるみの履歴


海野さんのたるみの履歴

顔の向き、照度がほぼ同じである免許証写真はエイジングの経過がわかりやすい。右から◆美容医療がない時代。◆レーザーシミ取りや軽い照射治療を体験。◆目もとにたるみが。サーマクールなど多様な照射・注入治療を体験。◆まぶたのたるみが顕著に。翌年眼瞼下垂治療を受ける。

海野 たるみを加速させないため、日常のセルフケアも大切ですよね。

石川 栄養は大切です。栄養不足は肌の質に影響しますから。筋トレなどの運動後にプロテインやビタミンCを摂るといいです。また、乾燥や紫外線は皮膚の刺激となり炎症を引き起こします。スキンケアでこれらを防ぐことは大きな意味があります。

たるみの治療は30歳過ぎたら始め時


海野 たるみが気になる年齢はそれぞれですが医師としてたるみ治療の始め時はいつだと思われますか?

石川 本音をいうなら、30代から始めていただきたい。老化の進行を遅らせることが大切ですから。照射治療は何歳からでも受けられますが、たるみが進行するほど、効果に満足いただける治療の選択肢も少なくなります。せっかくなら、皮膚にハリがある50代での体験がおすすめです。

「たるみ改善は美容効果にとどまらず、気持ちや生きる姿勢にも影響します」──石川さん


海野 悩む間にもたるみは進行しますから、回り道しないのがいいですね。

石川 老化は自然なことと受け入れるのか、見た目が“老人”になるのをできるだけ遅らせるのかと迷われるようですが、見た目のエイジングを遅らせることで、気持ちが前向きに変わり、表情や行動にまで影響することを、多くの患者さんを通じて見てきました。美容医療は大きく進歩している分野。今後の人生をよりよくするための伴走者になり得ると思います。



これらの段階に安全、かつ継続して働きかけることが“回り道しない”たるみケアに!


たるみとはどんな状態?


1. 真皮の線維芽細胞の機能が低下し、弾力のもととなるコラーゲンやエラスチンの産生が減少し、真皮構造がスカスカになる

2. 弾力を失った皮膚が重力や筋肉の動きで伸び広がり、元に戻らなくなってしまう

3. 多い脂肪は重りとなって下垂を助長、脂肪や筋肉の減少はしぼみをつくる




次回は、医療でのたるみケア「熱照射治療」をご紹介します。4月19日(木)配信予定です。どうぞお楽しみに!
●「#美容」の記事一覧はこちら
撮影/富田眞光〈vale.〉 取材/八田政玄 ヘア&メイク/山本浩未〈steam.〉、木下庸子〈PlantOpal〉(海野さん) スタイリング/松田綾子〈オフィス・ドゥーエ〉(人物)、高橋尚美(静物) モデル/松田珠希 取材・文/海野由利子

『家庭画報』2020年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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