美容・健康

「健康診断・人間ドック」の正しい活用法は?三田寛子さんが専門家に尋ねました

「正しい健康診断・人間ドック」活用法 第1回(全2回) 人生100年といわれる時代、生涯を健康的に過ごすにはこまめな健康チェックで自分の弱点を早めに見つけ、対処することが大切だといわれています。健康診断や人間ドックを受け、検査結果に一喜一憂したり、病気が見つからなかったことに安心するのではなく、健康寿命を延ばすために上手に活用していきましょう。

人生100年時代を健康で過ごすために

健診と人間ドックなくして生活習慣病の予防とがんの早期発見はありえない

40〜74歳の成人を対象に実施される健康診断の2017年の受診率は53.1パーセント。この数字は国の掲げる目標受診率の70パーセントを大きく下回ります。なかでも健康診断や人間ドックを定期的に受けていない中高年女性は意外に多いといわれます。

歌舞伎俳優・八代目中村芝翫さんの奥さまで、女優・タレントとしても活躍する三田寛子さんも、結婚後は自分の健康のことを後回しにしてきたそう。

そこで、健康管理の専門家である松田正道さんに健康診断や人間ドックの正しい活用法について詳しく教えていただきます。


健康寿命を延ばすには定期的な健康チェックを

三田さん(以下敬称略) 独身時代に人間ドックを受けたことはあるのですが、結婚後は家庭を優先し、自分の健康を考える余裕がなくて。最近は体調を崩すこともあり、メンテナンスをしっかりしないといけないと思っています。

松田さん(以下敬称略) 会社員と違い、定期的に健康診断を受ける機会のない主婦のかたは、三田さんのような状況に置かれがち。しかし、人生100年時代といわれる今、健康寿命を延ばすためにも、自分で自分の健康を管理する必要があります。三田さんは健康診断(以下、健診)を受けていますか。

三田 40歳を機に自治体から健診の案内をいただくようになったので、毎年受けていますが、それ以上のことはしていません。健診で何かひっかかったら、病院に行けばいいかと。

松田 そもそも健診の目的は、病気の早期発見だけではないのですよ。

三田 えっ、そうなのですか。

松田 健康管理は、食事・運動・休養を中心に常にやらなくてはいけないものです。その際に大事なのは、自分の健康管理の方法が正しくできているかどうかを定期的に確認すること。その貴重な機会となるのが年1回の健診なのです。

三田 私は健診を受けても異常が見つかっていないので、健康管理の方法は間違っていなかったということですね。

松田 そのとおりです。これからも同じように健康管理を続けられるとよいでしょう。なお、この考え方は人間ドックにも共通します。

三田さん
「自分の健康は後回しにしてきたけど、体調を崩すことも増えてきて健診の大切さを痛感しています」女優・タレント 三田寛子さん
1966年生まれ。CM、舞台、バラエティなど多方面で才能を発揮。現在は歌舞伎俳優である夫と息子3人を支えながらテレビ、雑誌、トークイベントなどで活躍。中村芝翫・福之助さんは歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」(2020年1月2日~26日)に出演予定。
松田さん
「生活習慣病やがんのリスクが高まる50代からは、健診だけでなく人間ドック受診をおすすめします」三越伊勢丹 三越日本橋本店産業医 虎の門病院消化器外科 松田正道さん
1984年、高知大学医学部卒業。虎の門病院消化器外科医長等を経て、2014年より現職。労働衛生コンサルタント・消化器外科専門医・がん薬物療法専門医。消化器疾患の診断・治療が専門で、各医療機関との幅広いネットワークを持つ。

健診や自治体のがん検診はリスク管理には足りない面も

三田 そもそも、健診と人間ドックはどう違うのでしょうか。

松田 健診は一般的に自治体による「特定健診」と呼ばれるものを指し、生活習慣病のリスクを調べるためにメタボリックシンドロームに着目した検査が行われます。それを膨らませたのが人間ドックで、健康上の弱点などに応じて、オーダー検査が追加できるのが特徴です。

三田 生活習慣病のリスクを調べることが主な目的なのですね。

松田 健康寿命を延ばすために50歳以上の人が取り組むべき健康管理の柱は2つあります。1つは、先ほどお話ししたように、糖尿病、高血圧症、高脂血症、動脈硬化症、肥満症など生活習慣病による心血管病の予防です。生活習慣病を早めに見つけて治療することにより脳卒中や心筋梗塞などが将来的に起こらないようにします。もう1つはがんの早期発見です。50代は、生活習慣病に加え、がんのリスクも高まってきます。

三田 生活習慣病の予防・治療には特定健診を、がんの早期発見は自治体のがん検診を受ければよいのでしょうか。

松田 おっしゃるとおりですが、健診や自治体のがん検診は、公費を使い、できるだけ多くの人に実施することを目的としているため、多くの人がかかり、なおかつ死亡者の多い病気やがんが対象となります。そのため、調べることのできる病気や実施される検査が限定され、個人のリスクから検討したときに十分ではないことがあります。

三田 個人のリスクを減らすためには、健診より人間ドックを受けておいたほうがいいということですね。

松田 はい、生活習慣病やがんの発生率が高まる50代からは人間ドックを受けることをおすすめします。

三田 オーダー検査を追加するにしても、選び方が難しいですね。

松田 たとえば血液検査でコレステロールや中性脂肪の数値が高い結果が続いた場合、動脈硬化の状態を確認しておいたほうがいいと思います。人間ドックでは「頸動脈エコー検査」が追加できます。これはコレステロールの治療の開始を判定する際にも使う検査です。

三田 どんな検査なのですか。

松田 首の横にある頸動脈に超音波を当て、動脈壁の状態を観察します。壁が厚くなって頸動脈が狭くなっていれば、動脈硬化が起き始めているということ。痛みもなく、この世代に有用な検査です。

三田 私もコレステロール値が気になるので受けてみたいと思います。

松田 女性は閉経後、悪玉コレステロール値が20くらい上昇して動脈硬化が進みますからぜひやっておくといいですよ。

健診と人間ドックの検査項目

日本人間ドック学会の基準をもとに作成
※赤字は生活習慣病のリスクを調べる基本の検査項目


※公益社団法人日本人間ドック学会では、104の項目で評価した健診認定施設を掲載したサイト「e人間ドック」を運営。
https://www.e-ningendock.jp

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