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朝にジュース?その健康法は知らないうちに体を冷やしている。川嶋朗先生に聞きました

2019.03.29

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治る力  現代人は医療や薬に頼りすぎて、もともと備わっている自然治癒力が減退しているといわれます。“治る力”を活性化するにはどうしたらよいか、専門家にお答えいただきます。記事一覧はこちら>>
以前から「世の中の流行の健康法の中には、体を冷やして病気を呼び込むものがあります」と注意を促してきた川嶋 朗先生。今回は、知らず知らずのうちに実践している、間違った冷えの要因と、正しい対策法について伺います。

前回の記事「生涯の健康の鍵「冷えない体」のつくり方」はこちら>>

川嶋 朗(かわしま・あきら)先生


東京有明医療大学教授・医学博士
川嶋 朗(かわしま・あきら)先生

1983年北海道大学医学部卒業、同年東京女子医科大学第4内科入局、86~90年東京女子医科大学大学院医学研究科修了、93~95年ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院留学、2003年東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを経て、14年より現職、一般財団法人東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門でも診療を行う。著書に『心もからだも「冷え」が万病のもと』(集英社)、『冷えとりの教科書』(マイナビ)、『逆に病気を呼び込んでいる44の健康法』(宝島社)など。東京有明医療大学 東京都江東区有明2–9–1 TEL:03(6703)7000

“冷えない体”をつくる(2)
ちょっと待って!冷たいジュースとヨーグルト


そもそも冷えとは、自覚的な冷え、つまり体が冷えていると感じて熱を欲している状態をいいます。風邪で体温が高くても寒気がして、もっと布団をかけてと思う、これも東洋医学的には“冷え”にあたります。

もう一つは他覚的な冷え、平熱が35~36度の低体温の場合で、慢性的に冷えた状態が血流を悪くして、肩こりや頭痛、腰痛などが起きやすくなっています。そのこりや痛みが、入浴など体を温めることで軽くなれば、それらは冷えからくる症状だとわかります。

自己診断法が、起床時に布団の中で脇の下の温度と背中やおなかなどの温度を、手のひらで比べてみる方法です。布団に覆われた体の部位はどこも同じ温度のはずですから、例えば脇の下よりもおなかがひんやりと感じたら、胃や腸、肝、腎などの大切な内臓が冷えていることになり、各臓器の働きが低下している恐れがあります。

冷えが軽いうちに“冷え取り”策を講じなければなりませんが、ここでは間違った冷え対策についてお知らせしましょう。

健康ブームに乗って、毎日野菜ジュースやヨーグルトを摂っているかたがた、実はこの習慣こそ、冷えを呼ぶ、気をつけたいことの1つです。

平熱が36度9分前後の健康な人なら、冷たいものを摂っても、体は十分に熱を産生する力があるので心配はありません。しかし、常々冷えを自覚している人や低体温の人は、日頃からなるべく温かいものを口に入れるように心がけ、おなかの中からしっかり温める必要があります。

また、半身浴が冷え解消になるという説も感心できません。全身浴との根本的な違いは水圧のかかり方。首から下をお湯につければ、全身の血流がよくなり、心臓に戻る血液も出る血液も量が増え、冷え解消に役立ちます。半身浴は心不全など心臓に水圧の負担をかけたくない人のための入浴法です。冷えを改善するためには、肩まで38〜40度のお湯に20分はつかることをおすすめします。

現代人はただでさえストレスを抱え、交感神経が優位となった、緊張した状態が続いています。40度を超える熱いお湯は交感神経を刺激しますから血圧が急に変動し、脳や心臓に血管事故を起こしやすくなります。

ぬるめのお湯にゆっくりつかれば副交感神経の働きでリラックス効果が高くなり、冷えも疲れも取れて質のよい睡眠が得られます。さらにこの入浴法はヒートショックプロテインを生成する量を増やすという報告もあり、冷え解消のほか免疫力アップにも役立ちます。

一方、体を健康な状態にするために使われる化学薬品が、冷えを呼び込んでいることはご存じでしょうか。
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