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健康トラブルを招く細胞膜の劣化!鍵を握る「油の摂り方と選び方」

2019.01.25

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治る力  現代人は医療や薬に頼りすぎて、もともと備わっている自然治癒力が減退しているといわれます。“治る力”を活性化するにはどうしたらよいか、専門家にお答えいただきます。記事一覧はこちら>>
前回の記事「ストレスに負けない心と体をつくる!細胞の「修復力」を引き出すヒント」はこちら>>

細胞から元気になる(3)
細胞に潜む万能の力は、細胞膜の主成分、脂質が司っている


「“治る力”を引き出すには、日々の暮らし方が重要。なかでも毎日の食事に使われる油の選択には要注意」と山田豊文さん。私たちが摂取する油のよしあしは、細胞の質を左右する重要な鍵を握っているそうです。

杏林予防医学研究所所長 山田豊文先生


杏林予防医学研究所所長
山田豊文(やまだ・とよふみ)さん

あらゆる方面から細胞の環境を整えれば、誰でも健康に生きていけるという「細胞環境デザイン学」を独自に提唱。「杏林アカデミー」(2013年開校)や「アカサカフロイデクリニック」(2015年開院/最高顧問に就任)を通じて、本来あるべき予防医学と治療医学の啓蒙や指導を行う。著書・監修書に『細胞から元気になる食事』(新潮社)、『死ぬまで元気に生きるための七つの習慣―自然的生活のすすめ―』(山と溪谷社)、『老けない体をつくる新習慣』(宝島社)など。

 

2018年6月、米国食品医薬品局(FDA)は、トランス脂肪酸を含む部分水素添加油脂の食品使用について、原則禁止に踏み切りました。

なぜ使用禁止になったかといえば、脂質は細胞膜の極めて重要な構成要素だからです。トランス脂肪酸を摂ると細胞膜の質が劣化し、さまざまな健康トラブルを招きます。

冠状動脈心疾患(心臓病)の危険因子にもなることから、FDAは「今回の措置により、年間2万件の心臓発作を予防でき、心疾患による死者を7000減らせる」としています。

世界保健機関(WHO)も、トランス脂肪酸の削減目標を「摂取エネルギー量の一㌫未満」と定め、2023年までには世界全体から根絶しようと各国に呼びかけているのです。

ところが日本では、規制どころか「日本人の平均摂取量は1パーセント未満だから問題ない」として、世界各国がすでに行っている、トランス脂肪酸の含有量を表示する義務さえ定められていない状況があります。

細胞から元気になるための油の正しい摂り方とは


ですからみなさんは自分の体を守るために、トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニング、それらを原料としたパンやクッキーなどの市販の菓子類や揚げ物類を、なるべく避けてください。

逆にいい油を摂れば健康で丈夫な細胞膜になり、細胞の健康度合いが高まります。細胞の持つ生命力や〝治る力〟は、この細胞膜の質にかかっているといっても過言ではありません。

私がおすすめしたいのは、青魚類や亜麻仁油などに含まれるオメガ3系の油です。細胞膜を柔軟にし、炎症を抑えたり血栓を防いだりする作用もあることから生活習慣病や認知症の予防にも有効で、さらにがんの増殖や転移を防ぐ効果も発見されています。

注意したいのは、以前は体にいいとされていたリノール酸などのオメガ6系を多く含む食品です。ごま油やサラダ油などの植物油のほか、市販の菓子や総菜、マヨネーズ、カップ麺などに多用されているために、近年は過剰摂取の害が問題になっています。

毎日の食生活では『高オメガ3・低オメガ6・トランス脂肪酸ゼロ』を合言葉に、油の摂り方を見直してみてください。
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