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悩める「男の更年期」 順天堂大学 堀江重郎先生に聞く、夫の健康の守り方

2018.10.17

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男の更年期 女の更年期 第3回(全6回)

男の更年期 女の更年期 50代は、女も男も輝きながらワンランク上の人生を謳歌する、黄金の人生のスタート地点です。だからこそ、ホルモンの力を高め新たな挑戦や夢の実現に向かうエネルギーを充満させたいーー。今は医学の力や、代替療法などでホルモンの分泌をコントロールし、ご自身が快適に生きる選択が可能に。人生設計に合わせ、体とのつき合い方を考える時です。前回の記事はこちら>>

夫のライフスタイルを見直して50代からの人生をともに楽しむ


女性と同様に男性の健康も男性ホルモンによって維持され、一日のパフォーマンスに影響しますが、男性ホルモンが減っても気づきにくいので、変調をきたしたら疑ってみることも必要です。

集中連載「男の更年期 女の更年期」第3回では、順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授 堀江重郎先生に、男性ホルモンの働きについて教えていただきました。

堀江重郎先生


順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授
堀江重郎先生

テストステロンの量は生活習慣や環境によりいとも簡単に増減する


閉経を迎えるまで女性の健康が女性ホルモン(エストロゲン)によって守られているように、男性の場合も男性ホルモン(テストステロン)によって全身の健康が維持されています。特に近年はテストステロンの量が健康長寿に深く関与していることが注目されています。

「身体的なことに加え、テストステロンは脳の機能にも作用します。このホルモンが減少すると、うつ病になりやすかったり、記憶力が衰えやすかったりすることも報告されています」と男性ホルモンの働きに詳しい順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授の堀江重郎先生は解説します。

さらに驚くことにテストステロンは、心身の健康のみならず、その人の生き方にも大きな影響を与えています。

「テストステロンの量には個人差があり、人によって高い・低いがあります。このホルモンは社会の中で競争したり自分を主張したりするときにも必要になるため、芸術家や政治家、起業家などはテストステロンがずば抜けて高いといわれます」(堀江先生)。

一方、医師、教師、牧師など、限定された場所である特定の人を相手に反復的な仕事に就いている人はテストステロンが低いそうです。テストステロンの量は40歳を超えた頃から徐々に減り始めますが、加齢よりも生活習慣や環境の影響を受けやすく、簡単に増減します。ここが女性ホルモンのエストロゲンとは大きく異なる点です。

「たとえば男性では太ったり筋肉が落ちたりするとテストステロンが減ります。中高年男性で運動しているのに体重が増える、筋肉がつきにくいといった場合はテストステロン不足が疑われます」と堀江先生は指摘します。

また、ストレスを受けると精巣でテストステロンが作れなくなるので、その量が減少します。「強いストレスがかかりやすい夜勤やハードワークをこなす男性はテストステロンが低いことがわかっています」(堀江先生)。

 
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