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医師が「大丈夫」というとき、いわないとき。わかりにくい「大丈夫」の真意とは

2018.07.20

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お医者さまの取扱説明書 総合内科医の尾藤誠司先生に、患者と医師の良好コミュニケーション術を教わります。記事一覧はこちら>>
具合が悪いのに医師に「大丈夫です」といわれ、訝しく思ったことはありませんか。逆に患者が「大丈夫でしょうか?」と聞くと、「大丈夫です」といってくれない医師――。

わかりにくい「大丈夫」の真意を理解し、無駄なく納得のいく診療を受ける方法を伺います。

尾藤誠司(びとう・せいじ)先生


尾藤誠司(びとう・せいじ)先生
1965年、愛知県生まれ。岐阜大学医学部卒業後、国立長崎中央病院、国立東京第二病院(現・東京医療センター)、国立佐渡療養所に勤務。95年〜97年UCLAに留学し、臨床疫学を学び、医療と社会とのかかわりを研究。総合内科医として東京医療センターでの診療、研修医の教育、医師・看護師の臨床研究の支援、診療の質の向上を目指す事業にかかわる。著書に『「医師アタマ」との付き合い方』(中公新書ラクレ)、『医者の言うことは話半分でいい』(PHP)ほか。

患者は大丈夫じゃないのに、 「大丈夫です」という医師


医師が検査結果をもとに「大丈夫です」と話すとき、患者は大丈夫じゃないことが多い――。診察室で医師の使う「大丈夫」はわかりにくい言葉の代表です。

たとえば腹痛を訴えて受診し、医師に「CTと超音波検査の結果を見るかぎり、大丈夫です」と告げられる。そんなときは思わず、「私はおなかが痛い。大丈夫じゃない」と反論したくなるものです。

なぜこのようなすれ違いが起きるのでしょうか。尾藤誠司先生は、「大丈夫の意味が医師と患者さんで異なるからです」とその背景を解き明かします。

「腹痛という症状に対して、医療の専門家である医師は原因を探ろうと考え、患者さんは痛みを取ってほしいと願う。この立場の差が、“大丈夫とは何か”の差に表れます。

医師は、検査の結果“命にかかわる重大な病気はなさそうだから大丈夫”と安心し、患者さんは“具合が悪いかぎり大丈夫ではない”から不安を拭えずにいるのです」

両者の溝を埋めるのは難しく、解釈の違いにとらわれていては時間の無駄。しかし「大丈夫です」で終わらせるわけにもいかない。本当に安心できる状態に持っていくためにはどう対応したらいいのでしょうか。

「大丈夫の意図をくみ取り、“深刻な病気ではないとわかり安心しました。では私のこの痛みを和らげる方法はないものでしょうか”と問いかけ、話を切り替えるとよいでしょう。医師の頭のスイッチを原因探しから困り事の解決法へ転換させるのです」
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