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シミ治療で肌質改善「レーザーですぐ取れる」は思い込み。肝斑悪化のリスクも

2025.04.22

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どこのクリニックで受けても、同じではない。
「治療器の指定」は、避けてください。

シミ治療に加えて肌質改善もしたいならIPL(光治療)やロングパルスレーザー、シミに特化するなら近年はピコレーザーが主流ですが、「どの治療法を選択するかは、医師の経験値や考え方によるところが大きい」と根岸先生。

シミ治療の記事をメディアやSNSで読んで機器を指定する方も少なくありませんが、クリニックによって導入しているマシンは違いますし、同じ機器でも、波長の設定や出力の調整、照射方法によって治療の成果は大きく異なります。

納得のいく結果を得るためには、機器や料金にとらわれず、まずはカウンセリングをしっかりと受けましょう。複数のクリニックで話を聞いて比較検討するのもおすすめです。

主な治療法【肌質改善もできる治療】

●IPL(光治療)
フォトフェイシャルという名で広く知られる光治療。シミ・くすみ・赤ら顔・小ジワ・弾力低下・毛穴の開きなどを改善。肝斑、炎症後色素沈着の改善も可能。BBL、ステラM22などの機器を用いる。

●ロングパルスレーザー
532nmという波長を使用し、IPLのような治療を行うレーザー。シミの治療効果はIPLより高めだが、肝斑には少々リスクがあることも。エクセルVなどの機器を用いる。

主な治療法【メラニンに特化した治療】

●ピコレーザー
既存の治療で生じる炎症後色素沈着のリスクを改良した新しいレーザーで、ピコ秒で照射できるため痛みも軽減されている。スポット照射、トーニング照射が可能。エンライトンなどの機器を用いる。

●Qスイッチレーザーなど
長らくシミ治療に用いられていたレーザー。濃いシミやあざ治療に効果を発揮する。フラクショナル状(点状)に照射できる新型の機器も登場している。

治療は、複数のアプローチ×長期間で考えて。定期的なメンテナンスも必要。

肌全体をランクアップさせるには、ピンポイントのシミ治療に比べて、それなりに回数や時間はかかります。

「ですが治療の選択肢を広げ、外用剤や内服薬を含めてじっくり取り組む方ほど結果が顕著で、その変化がモチベーションになるはず」と根岸先生。

治療後も「シミはいったん消えても再び戻ろうとする性質があるので、3か月に1回程度のメンテナンスを」とアドバイス。

「日頃のスキンケアも大切です。毎日欠かさずUV対策をする、またゴシゴシ洗ったり、塗ったりなどの摩擦を避けるなど、炎症につながる刺激をしないよう心がけてください」。

飲む治療も積極的に

数あるシミのなかでも、肝斑はトラネキサム酸を内服することで改善効果が上がることがわかっています。

「内服を避けたいという方が意外に多いのですが、治療を無駄にしないためにぜひ活用を。難しい方にはサプリメントのグルタチオン(抗酸化成分)や高濃度ビタミンCをおすすめしています」。

(次回へ続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年05月号

家庭画報 2025年05月号

撮影/大原敏政〈aosora〉 取材・文/佐藤由喜美

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