「シミ治療の思い込み」をアップデート!
「レーザーですぐ取れる」は思い込み。肝斑悪化のリスクは、決して侮れません。
1回のレーザー治療でポロリと取れる、というイメージがあるかもしれませんが、そんなに単純明快ではありません。
「シミと一口に言っても下記のようにさまざまな種類があり、有効な治療法は異なります。大人はそれらが複雑に絡み合い、境界線があいまいなので、広範囲へのアプローチが必要です。
さらに家庭画報世代の多くに見られる肝斑が、治療をややこしくします。肝斑にレーザーは禁忌という時代を経て、現在は治療法が確立されてきましたが、不適切な治療でかえって濃くなってしまうというリスクも否定できないのです」。
つまりシミの的確な見極めこそが、最も重要。知識と経験が豊富な医師を訪ねましょう。
主なシミの種類
●日光性色素斑老人性色素斑とも呼ばれ、皮膚と色の境界がはっきりした、いわゆるシミ。紫外線を受けやすい頰などの顔、手の甲、腕などに多く見られる。
●肝斑40~50代の多くに見られる色素沈着。面状で左右対称に現れるのが特徴。頰の広範囲、額、鼻の下、上眼瞼などにも見られる。
●ADM
後天性真皮メラノサイトーシスとも呼ばれる左右対称のあざ。シミとは異なり、真皮に存在する色素沈着で専門医によるレーザー治療が必要。
●脂漏性角化症隆起した色素沈着で、細胞が表皮内で膨らんだ良性の腫瘍。肉眼ではシミやほくろと混同しやすい。炭酸ガスレーザーで治療する。
●その他、
雀卵斑(そばかす)、
炎症後色素沈着(傷跡やニキビ跡など炎症を起こしたあとに生じる色素沈着)など