美容・健康

急ぐべきか、急がざるべきか? 救急外来は、救命と応急処置のためにある

【連載:お医者さまの取扱説明書】内科医に教わる患者と医師の良好コミュニケーション術

医師が考える「救急」の範囲は、私たちが思う以上に狭いようです。救急外来を「夜間も開いている一般外来」と思って利用すると、無下な扱いを受けることも。いちばん大事なのは手遅れにならないこと。判断がつかない場合は行くべき。でも何のための“救急”かを知っておきましょう。

尾藤誠司先生

尾藤誠司先生
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 臨床研修科医長・臨床疫学研究室長

患者が考える救急と医師にとっての救急は違う

症状がつらくて、夜中にやっとの思いで救急外来にやって来たのに、医師の対応が意外にあっさりしていて、肩透かしだった。こんな経験をお持ちのかたは多いのではないでしょうか。実は救急担当の医師も「この患者さん、せっかく来てくれたけれど、こんな対応で期待外れなんだろうな……」と思うことがしばしばあるといいます。

尾藤誠司先生によれば、それは解釈の違い――つまり患者の考える「救急」が、医師が対象とする「救急」より範囲が広いことが多いために生じるズレだとのこと。

「救急外来の担当医が現場で考えることは明確です。一つは“この患者さんはあくる日の朝、生きているかどうか”。命にかかわる怖い病気か否かを見極めて、命を救うために今必要な処置を施すこと。

もう一つは、出血や激しい痛みに対する応急処置。救急外来は主にこの二つの状況への対応を集中して行うことに特化した窓口なのです。

したがって、“2週間くらい前から胃がムカムカして……”などといわれると、“え? どうして今? 明日の朝ではだめですか?”との気持ちが、言葉にしないまでも態度や顔に出てしまうことがあるのです」

救急外来が「夜間も開いている一般外来」ではないことを知って利用しないと、無駄な時間と労力を費やすことになりかねません。

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2018年12月28日(金)発売

開運・招福別冊付録つき!『家庭画報』2019年2月号

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading