アート・カルチャー・ホビー
2020/09/15
平野恵理子 著/天夢人
『歳時記おしながき』『にっぽんの歳時記ずかん』など、日本の四季の風物や食材をテーマに多くの著書を発表している平野恵理子さん。
雑誌『四季の味』での連載をまとめた本書は、春夏秋冬114の味覚を、対象への愛情が滲むイラストと、季節の気配を伝えるエッセイで描いた一冊。
採れる場所や見分け方、そしておすすめの食べ方を教えてくれた人たちとのエピソードも楽しい山菜の話。
煮立っただしに筒切りしたものをそっと入れると、花のようにきれいに広がる様子から花煮とも呼ばれる生たらこの料理。
亡き母の思い出とともに語られるおせち料理づくり…….。さまざまな記憶と結びついた季節の味の話に思わずほろりとさせられる。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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