アート・カルチャー・ホビー

【名画を巡る30日】『34歳の自画像』―世界初「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へようこそ9

名画を巡る30日 200年近い歴史を誇るロンドン・ナショナル・ギャラリーが所蔵する、珠玉の名画61点が初来日しています。東京では10月18日まで、そして11月3日より大阪で開催される、世界で初めての「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」から、厳選した30枚の名画を、毎日ご紹介いたします。パリ在住の展覧会プロデューサー・今津京子さんに、知られざる名画の秘密を教えていただきましょう。一覧はこちら>>

9/30
レンブラント『34歳の自画像』

【名画を巡る30日】『34歳の自画像』―世界初「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へようこそ9
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《34歳の自画像》1640年 油彩・カンヴァス ©The National Gallery, London. Bought, 1861

光と闇の画家といわれるレンブラントは、生涯にわたって、20歳の頃から63歳で亡くなる直前まで、自画像を描き続けました。その数は油彩約50点、版画、デッサンなどを合わせると100点近くに上ります。当世風に言えば“セルフィー(自撮り)”となるのでしょう。この時代にこれだけの数を残した作家は非常に珍しいそうです。何を思って描いたのか本人の言葉は残っていないのが残念ですが、内面的なものを描くことだけではなく、自身を戦士に見立てたりするなどセルフプロデュースの意味もあったようです。

この作品では100年ほど遡った時代のコスチュームを着ています。その当時の偉大な画家、ティツィアーノの作品に、窓に肘を掛ける全く同じポーズの作品があり、自らがその系譜に属することを誇示しているという見解もあります。若々しいというよりは自信に満ちた姿です。


今津京子/Kyoko Imazu


写真/小野祐次
展覧会プロデューサー。パリをベースに、今回の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」、「モネ展」(2015年)、「オルセー美術館展」(2014年)など、30数年にわたり数十の大型展覧会の企画に携わる。

日仏英の3か国語を操り、美術、ファッションなどの分野でジャーナリストとしても活動。音楽、演劇、料理、アンティークなどアール・ド・ヴィーヴルをこよなく愛する。

『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』


写真提供/読売新聞社
約200年の歴史を誇るロンドン・ナショナル・ギャラリーが、初めて館外で大規模な所蔵作品展を開催。61作品すべてが初来日となる。英国とヨーロッパ大陸の交流という視点で、ルネサンスからポスト印象派までの西洋絵画史を辿る。

東京会場:国立西洋美術館
~2020年10月18日(日)
月曜休館(8月10日、9月21日は開館)、9月23日休館
一般1700円
お問い合わせ:03(5777)8600(ハローダイヤル)

大阪会場:国立国際美術館
2020年11月3日(火・祝)~2021年1月31日(日)
11月16日、11月24日、11月30日、12月14日、12月30日~1月2日、1月18日休館※休館日は変更になる場合があります
一般1700円
お問い合わせ:06(6447)4680(国立国際美術館代表)
※東京会場は日時指定制となります。国立西洋美術館では入場券の販売はありません。詳しい入館方法や最新情報は展覧会公式サイトでお確かめください。
展覧会の詳細はこちら>>

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2020年10月号 9月1日発売

福澤諭吉のすすめ

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading