アート・カルチャー・ホビー

【名画を巡る30日】『ひまわり』―世界初「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へようこそ1

名画を巡る30日 200年近い歴史を誇るロンドン・ナショナル・ギャラリーが所蔵する、珠玉の名画61点が初来日しています。東京では10月18日まで、そして11月3日より大阪で開催される、世界で初めての「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」から、厳選した30枚の名画を、毎日ご紹介いたします。パリ在住の展覧会プロデューサー・今津京子さんに、知られざる名画の秘密を教えていただきましょう。一覧はこちら>>

1/30
ゴッホ『ひまわり』

【名画を巡る30日】『ひまわり』―世界初「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」へようこそ1
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》1888年 油彩・カンヴァス ©The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924
ロンドンのおへそとも言えるトラファルガー広場に面するロンドン・ナショナル・ギャラリー。美術史に残る傑作の数々が展示されていますが、このたび、まさに美術館の顔というべき作品が来日を果たしました。

ゴッホが描いたひまわりは計7点あります。その中で、アルルでのゴーガンとの共同生活に向けて、彼を迎えるために部屋に飾った2作品だけに、ゴッホは署名を残しています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーが所蔵しているのは黄色のひまわりに黄色の背景を重ねた力強い作品。南仏の光を感じさせてくれます。

ところで絵画を語るときに“マチエール”という言葉がよく使われますが、それは絵具などの材質感を意味します。この絵の場合、カンバスに絵の具が厚く塗られ、それは塗るというより“盛られた”と表現できるほど。自分の耳を切り、最後には拳銃自殺を図るという、よく知られているゴッホの激情的な性格と重なるようなドラマ性が感じられます。“マチエール”も作品の一部であることを実感できることでしょう。


今津京子/Kyoko Imazu


写真/小野祐次
展覧会プロデューサー。パリをベースに、今回の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」、「モネ展」(2015年)、「オルセー美術館展」(2014年)など、30数年にわたり数十の大型展覧会の企画に携わる。

日仏英の3か国語を操り、美術、ファッションなどの分野でジャーナリストとしても活動。音楽、演劇、料理、アンティークなどアール・ド・ヴィーヴルをこよなく愛する。

『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』


写真提供/読売新聞社
約200年の歴史を誇るロンドン・ナショナル・ギャラリーが、初めて館外で大規模な所蔵作品展を開催。61作品すべてが初来日となる。英国とヨーロッパ大陸の交流という視点で、ルネサンスからポスト印象派までの西洋絵画史を辿る。

東京会場:国立西洋美術館
~2020年10月18日(日)
月曜休館(8月10日、9月21日は開館)、9月23日休館
一般1700円
お問い合わせ:03(5777)8600(ハローダイヤル)

大阪会場:国立国際美術館
2020年11月3日(火・祝)~2021年1月31日(日)
11月16日、11月24日、11月30日、12月14日、12月30日~1月2日、1月18日休館※休館日は変更になる場合があります
一般1700円
お問い合わせ:06(6447)4680(国立国際美術館代表)
※東京会場は日時指定制となります。国立西洋美術館では入場券の販売はありません。詳しい入館方法や最新情報は展覧会公式サイトでお確かめください。
展覧会の詳細はこちら>>

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2020年9月号 7月31日発売

九州を愛す

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading