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進化する“アスリート系”女子ゴルファーの魅力とは? ゴルフ女子日本代表コーチの服部道子さんが解説

第3回「“かっこいいアスリート系”新世代の女子プロたち。国内女子ツアー開幕が待ち遠しい!」

東京2020ゴルフ女子日本代表コーチ服部道子のRoad to 2020~必然に導かれて~ 東京2020ゴルフ女子日本代表コーチに就任した服部道子さん。日本の女子ゴルフ界はいま、畑岡奈紗、渋野日向子選手ら“黄金世代”の出現により、世界でも有数のゴルフ強豪国へと変貌しています。代表コーチとしてメダル獲得の使命に向き合う服部さんは、その一方で妻、そして一児の母としての日常もあわせ持つ。このコラムでは、そんな飾らない普段着の視点から、大役に挑む素顔に迫っていきます。前回の記事はこちら>>

国内女子ツアーは、3月初旬に予定されていた沖縄での開幕戦が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となり、現時点(3月23日現在)でまだシーズンインのめどは立っていません。今年はオリンピックもあり、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の小林浩美会長も言われたように、中止は断腸の思い、苦渋の決断だったと思います。選手たちにとってもまさかの事態で焦りもあるかもしれません。こういうときこそ、根っこを伸ばす気持ちでどっしりやれることをやって備える。良い意味で切り替えて、時間があることをプラスにして欲しいなと思います。

昨シーズンの賞金女王・鈴木 愛さんのメンタルの強さとは?


パワフルな鈴木 愛さんのティーショット。2019年の最終戦LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで賞金女王が確定。写真/日刊スポーツ/アフロ

ゴルフは長い戦いです。人それぞれのバイオリズムがあって、良い時もあれば、悪い時もある。だけど、やっぱりスコアで評価されてしまうので、どうしても毎日の結果に一喜一憂しがちです。でも、それを毎週繰り返していては疲弊してしまう。結果だけで判断せず、いまやるべきことに取り組む強さが必要です。日々わき起こる感情をしっかり咀嚼し、どんなこともプラスに変えていけるメンタルが、1年を戦い抜く上でとても大切になってきます。

昨シーズン、賞金女王に輝いた鈴木 愛さんには、そういう強さを感じました。毎週のように賞金女王について聞かれたり、同組で初日からライバル選手と一緒になったり、かなり心身疲労もあったと思います。だから、シーズン中に思い切って1か月休んで、しっかり身体と心を整理した。リフレッシュして戻ってきたあとは、周りを寄せ付けない勝負師のオーラを感じました。もちろん実力あってのことですけど、勝負を決める1打の差って、そういうところに出てくるんだと思います。そして今年は、その激しい争いに新世代も加わってきます。

今季は、10代のフレッシュパワーにも期待しています!


若手の注目選手、古江彩佳さん。19歳だった2019年「富士通レディス」ではアマチュア優勝し、プロへ転向。写真/森田直樹/アフロスポーツ

プロテストが17歳から受験可能になった新制度1年目の昨年は、高校3年生とその1学年上が同時受験する、ものすごく層の厚いテストでした。そこを突破してきたフレッシュなパワーも今年の見どころのひとつです。古江彩佳さんはすでにレギュラーツアーで優勝しているし、安田祐香さんもしっかりしたゴルフをする。同世代が多くいるので、すごく成績を出しやすい環境です。練習ラウンドも普段通りできるし、情報交換ができると気持ちも楽になってくる。たまに一緒に食事をするのも良い刺激になるでしょう。初優勝する選手も出てくるのかなと思いますね。

だからこそ、どの選手もスタートダッシュを狙っています。オリンピックを目指す渋野日向子さんらは世界ランキングが大事だし、賞金シードを目指す選手たちもやはり早く決めてしまいたい。ある大会で、ペアリングを決める担当者が「みんな主役になれる人たちばかりだから面白い」と嬉しい悲鳴を上げていました。このシーズンオフは、どの選手のSNSを見ても、忙しい中でしっかりトレーニングをしながら準備を積んできているのがわかります。

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