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【現代アートは語る】4月 須田悦弘《チューリップ》いろいろ考えさせられた花

チューリップはいろいろ考えさせられた花です

チューリップ

《チューリップ》2002年 作=須田悦弘 サイズ=可変 所蔵=高松市美術館

選・文/住谷晃一郎(美術評論家)

1630年代オランダで球根が投機目的で異常に高騰し、突然下落したチューリップ・バブルがあった。

なぜきれいだと思ったのか。人間が思ったと言うより、「思わされた」とも言える。

チューリップ

「植物につくらされている感」がときどき湧くと作者は語る。

木で植物を彫って色をつける作家はあまりいない。須田悦弘は実物を見ながら朴(ほお)の木から花弁、しべ、茎、葉などパーツを削り出し、それらを日本画の顔料で彩色し、組み合わせる。

チューリップ

チューリップ

花や葉は紙のように薄くて軽い。本物と見間違えるほど精巧でデリケートである。それが壁際や隙間などさりげない空間にインスタレーションされる。

この「チューリップ」、2002年に銀座メゾンエルメスのフォーラムで初めて展示され、一躍注目された。

チューリップ

チューリップ

取材協力=ギャラリー小柳 撮影=福家大介

『家庭画報』2020年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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