アート・カルチャー・ホビー

【現代アートは語る】1月 土屋仁志《麒麟(きりん)Qilin》

麒麟は平和な世界に現れる

現代アートは語る――土屋仁志――1月

《麒麟(きりん)Qilin》2017年 作=土屋仁応(よしまさ) サイズ=高さ58×幅41×奥行き17センチ 所蔵=個人蔵

選・文/住谷晃一郎(美術評論家)

「麒麟をみたのは天気雨の午後だった。雨粒に斜めから陽が射してきらきらと光るなかを、トントントンと麒麟が降りてきた」と作者は語っている。

「そんなふうに、いきものの姿は唐突に目の前に現れる」のだそうだ。

麒麟

モチーフになっているのは、ギリシャ神話、聖書、中国神話などに登場するユニコーン、仔羊、人魚、麒麟など架空のいきもの。

人間が見たことのないものを空想の中で作り上げる。

麒麟

木彫に彩色をほどこし、仏像の眼に水晶などをはめ込む玉眼の手法を用いて本物らしく見せている。

乳白色の顔は優しく見えたり、時に厳しく見えたりする。託された祈りや願いが形となり、昔からそこにあったようである。

麒麟

撮影/本誌・武蔵俊介

『家庭画報』2020年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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