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主演は眞島秀和さん。過酷な過去を背負った一組の夫婦の物語『月の獣』

2019.10.30

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〔今月の舞台〕

『月の獣』


眞島秀和(ましま ひでかず)

「まだ稽古まで時間があるので、当時のことが描かれた映画や資料を見て、こういう過去を背負っているんだと少しずつ感じているところです」と話す眞島秀和さん。

数々の映像作品に出演し、近年テレビドラマ『おっさんずラブ』などで注目を集める実力派俳優が、舞台『月の獣』に出演する。1995年の初演以降、20か国以上で上演されている米国の劇作家リチャード・カリノスキーの作品だ。


眞島さんが演じるのは、第一次世界大戦中に起きたアルメニア人迫害を逃れ、米国ミルウォーキーへ亡命してきた青年アラム。

写真だけで選んだ同じアルメニア人の孤児セタを妻として呼び寄せるが、育った家庭環境の違いなどから、まだ10代の2人はなかなかうまくいかない。溝が埋まらないまま月日は流れ、ある日、2人の前に孤児の少年が現れる......という物語だ。

NHK連続テレビ小説『まんぷく』などで話題を呼んだ岸井ゆきのさんが、セタ役で出演する。

「岸井さんとは、ポスター撮りのときに“支え合って頑張ろうね”という話をしました。とても重い背景はありますが、若い2人がどう家族になっていくのか?という一組の夫婦の話です。前回出演した舞台でもお世話になった栗山民也さんの演出のもと、劇中に流れる年月を感じながら、1つの家族を岸井さんとどうつくっていけるか楽しみです」

落ち着いたソフトな声が魅力的な眞島さん。大学時代の友人の影響で俳優を志すようになり、今年でデビュー20周年。

「最近、自分はなんて面白い人たちと一緒に仕事をやらせてもらっているんだろうと実感することが多くて、すごく幸せを感じます」という言葉からも、その充実ぶりが窺える。

「半面、溢れる才能を目の当たりにして、卑屈になってしまうこともあるんですが(苦笑)、話題になるドラマや映画に呼んでいただいている一方で、こうして舞台もやらせてもらえて、本当にありがたいことだなと感じます。

しかも舞台でここまでボリュームのある役をいただいたのは、今回が初めて。素敵なお芝居に仕上げて、お届けできたらと思います」

眞島秀和(ましま ひでかず)

1976年、山形県出身。1999年の映画『青~chong~』で俳優デビュー。現在、主演ドラマ『サウナーマン~汗か涙かわからない~』が放送・配信中。また、初の写真集『HM』がワニブックスより発売中。

『月の獣』


『月の獣』

作/リチャード・カリノスキー
演出/栗山民也
出演/眞島秀和、岸井ゆきの、久保酎吉、升水柚希
※新潟、兵庫公演あり

紀伊國屋ホール
2019年12月7日~23日
全席指定8800円
サンライズプロモーション東京:0570(00)3337
公式URL:https://www.tsukinokemono.com/
表示価格はすべて税込みです。
取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/寺澤太郎 ヘア&メイク/遠山美和子〈THYMON Inc.〉 スタイリング/momo

『家庭画報』2019年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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