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懐かしいあの曲も実は3拍子。クラシックだけじゃない「ワルツの名曲」

2022.01.14

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パンデミックの時代が求める音楽 ワルツの熱情 最終回(全12回) 明と暗が表裏一体となったワルツの底知れない魅力を訪ねます。前回の記事はこちら>>

クラシック以外にもまだあるワルツの名曲「愛とかなしみの3拍子」


様々な音楽ジャンルにワルツは浸透しています。探してみるとそういえば懐かしいあの曲も実は3拍子だったという発見も。ワルツを聴くと甦る共通の思いがあるようです。

吉村喜彦(作家)
作家。代表作に『ビア・ボーイ』『バー・リバーサイド』など。NHK-FM『音楽遊覧飛行──食と音楽でめぐる地球の旅』でナビゲーターを務めた音楽通。最新作は『炭酸ボーイ』(角川文庫)。





ウィンナー・ワルツ以外にも、3拍子(ワルツ)は、映画音楽、ロック、ジャズ、ポップス、世界各地の民謡など、ジャンルを問わず広く深く根づいている。

子どもの頃、ヨハン・シュトラウスと同じように惹かれたのが、サーカスのジンタとしてお馴染みの「美しき天然」だった。

うら悲しい調べと、ズンタッタというリズムに胸がしめつけられる思いがした。

ワルツには美しい曲が多い。

ことに映画音楽との相性がいい。

宮崎 駿監督の『千と千尋の神隠し』で流れる「いつも何度でも」。『ハウルの動く城』の「人生のメリーゴーランド」。

人はなぜワルツに魅せられるのか

宮崎 駿監督『ハウルの動く城』。久石 譲作曲「人生のメリーゴーランド」は哀愁漂うワルツ。宮崎映画での久石作品にはワルツがところどころ顔を出す。© 2004 Studio Ghibli・NDDMT

フランス映画では、なんといってもフランシス・レイの『白い恋人たち』『雨の訪問者』『パリのめぐり逢い』。流麗な調べが印象深い。

人はなぜワルツに魅せられるのか

クロード・ルルーシュ監督『パリのめぐり逢い』。作曲のフランシス・レイはルルーシュとのコンビでは数々の映画音楽を手がけ、多数の名曲を残した。写真協力/公益財団法人川喜多記念映画文化財団

オードリー・ヘップバーン主演『ティファニーで朝食を』の主題歌、ヘンリー・マンシーニ作曲の「ムーン・リバー」も3拍子。

人はなぜワルツに魅せられるのか

『ティファニーで朝食を』。劇中歌「ムーン・リバー」はヘンリー・マンシーニ作曲の名曲。写真協力/公益財団法人川喜多記念映画文化財団

ディズニー映画もワルツは多い。『白雪姫』の挿入歌「いつか王子様が」、『眠れる森の美女』の「いつか夢で」、そして『メリー・ポピンズ』でジュリー・アンドリュースが歌った「チム・チム・チェリー」が有名だ。

人はなぜワルツに魅せられるのか

ディズニー映画『白雪姫』で白雪姫が歌う「いつか王子様が」は今や有名なスタンダード。

ジュリー・アンドリュースは『サウンド・オブ・ミュージック』でも「エーデルワイス」や「マイ・フェイバリット・シングス」とワルツを歌っている。

後者は、のちにジャズのジョン・コルトレーンも取り上げたが、うねるようなリズムとメロディーが、叙情を重層的なものにした。

人はなぜワルツに魅せられるのか

世界を制したミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』は名曲の宝庫。写真協力/公益財団法人川喜多記念映画文化財団

マイルス・デイビスやビル・エバンスは「いつか王子様が」をプレイ。ビル・エバンスの作った「ワルツ・フォー・デビー」「ベリー・アーリー」も忘れがたい。ジャズとワルツは親和性が高いようだ。
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