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史上初、鳥獣戯画の全巻全場面を一挙公開! 特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」

2021.04.21

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〔今月の美術〕
特別展『国宝 鳥獣戯画のすべて』

「鳥獣戯画の世界を余すところなくお楽しみいただけます」と語るのは、この展覧会を企画した東京国立博物館 主任研究員の土屋貴裕さん。

鳥獣戯画

国宝《鳥獣戯画》甲巻(部分) 平安時代・12世紀


擬人化した動物や人々が儀式や行事、遊戯に興じる姿を、墨一色でいきいきと描いた国宝《鳥獣戯画》。

全長44メートルを超える絵巻を構成する甲・乙・丙・丁の全4巻全場面が、展覧会史上初めて全期間にわたり一挙に公開される。さらに、4巻から分かれた断簡や模本の数々も併せて展示される。

鼻をつまんでダイブする兎、猿の背中を猿と流す兎など、擬人化された動物たちの水遊びの場面から始まる甲巻。麒麟(きりん)や龍など空想上の動物を含む動物図鑑のような乙巻。

国宝《鳥獣戯画》丁巻

国宝《鳥獣戯画》丁巻(部分) 鎌倉時代・13世紀

前半が人物戯画、後半が動物戯画からなる丙巻。人物主体の丁巻。これらが一度に見られるため、甲巻と丁巻の法会の表現など、動物と人間が同じ行動をする場面などを比較して楽しめる。

約800年以上前に、誰がどんな目的で描いたのか謎なのも興味をそそる。なお甲巻は「動く歩道」からの鑑賞となり、絵巻特有の動的な描写がより堪能できる。

「さらに、この絵巻の伝わった京都・高山寺中興の祖、明恵(みょうえ)上人についてもご紹介します。のちに川端康成や白洲正子などにも愛された明恵上人の魅力も感じていただければと思います」と土屋さん。

明恵上人坐像

重文《明恵上人坐像》 鎌倉時代・13世紀 すべて京都・高山寺蔵

寺外で28年ぶりに公開となる秘仏《明恵上人坐像》や、明恵が愛玩したと伝えられる子犬の彫刻なども展示される。

自然やいきものを慈しみ、老若男女貴賤を問わず慕われた明恵上人にも注目したい。

特別展『国宝 鳥獣戯画のすべて』

※最新の情報は、公式サイトでご確認ください。

東京国立博物館 平成館
~2021年6月20日
休館日:月曜休館(5月3日は開館)
入館料:一般2000円
ハローダイヤル:050(5541)8600
URL:https://chojugiga2020.exhibit.jp
※日時予約制。鳥獣戯画4巻以外の一部の作品は会期中展示替えや場面替えあり。
表示価格はすべて税込みです。
取材・構成・文/白坂由里

『家庭画報』2021年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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