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「世の中変われば自分も変わりゃいい」内海桂子さんが令和に贈ったメッセージ

最高齢の現役漫才師として、温かくも鋭い眼差しで笑いを届けてきた内海桂子さんが、8月22日に97歳で天国へ旅立たれました。

大正時代に生まれ4つの時代を駆け抜けた内海さんは、激動する世の中において常に、社会と自らの人生に押し寄せる波をしなやかに乗り越えてこられました。新しく変化し続けることを是とし、2010年から始めたツイッターでは世相を鋭く見つめたつぶやきが人気を博しました。

『家庭画報』では約1年半前の2019年春、令和を迎える直前に内海さんにインタビューさせていただきました。そのしなやかな心のあり方、時代との向き合い方について語っていただきました。

当時の撮影では、幼い頃から暮らし続けた浅草・隅田川のほとりで、東京スカイツリー(R)と青空をバックににっこりとポーズをとってくださった内海さん。このとき語ってくださった言葉は、変化し続ける時代を生きる私たちへの贈り物です。内海さんを偲び、『家庭画報』2019年5月号より記事を一部抜粋、配信いたします。(以下、文は掲載当時のまま)

世の中変われば自分も変わりゃいい
内海桂子(漫才師)


幼少から暮らし続ける浅草・隅田川のほとりで、平成の新名所・東京スカイツリー(R)をバックに立つ内海さん。前進を表すような猪柄の扇子を手に、未来を見つめるようにほほえむ。96歳にしてツイッターを毎日更新し、フォロワー数が47万人超という人気ぶりで、時代の最先端をいく。撮影/阿部 浩

大正に生まれて、数え年で今年97歳。昭和7(1932)年頃、10歳で奉公に出されて、それから3つの元号にわたって、自分の足で立って働いているわね。わたしの代わりはいないんだから。色んなものを見てきたから、いいも悪いも分かっちゃう。昭和では世の中を作る中心人物というものがあったけど、平成は「ひとはひと」。それぞれ勝手に自由にやっているわね。

次の時代に向けて? 時代がどう変わろうとも、その時代に“間に合う”人間になって生きればいい。世の中が変わったらそれに合わせて、それなりに生きてりゃいいのよ。自分の頭で考えてね。

内海桂子(うつみ・けいこ)

1922年に生まれ、浅草で育つ。12歳頃から踊りと三味線を習い、漫才の道へ。1950年、内海好江氏とコンビを組み、二人三脚で活躍。好江氏の病没後は1人で舞台に立ち続け、第一線の芸で人々を魅了。

この記事の掲載号

『家庭画報』2019年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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