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2021/12/20
夢と憧れの宇宙旅行時代へ 宇宙画報 第1回(全9回) 2021年9月、米スペースX社はミッション「インスピレーション4」で民間人のみの3日間の地球周回飛行に成功。気宇壮大な夢物語でしかなかった民間宇宙旅行が、遂に現実のものとなりました。日本においては、2021年は、野口聡一、星出彰彦両宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在に続き、実業家の前澤友作さんら2名が、ロシアのソユーズ宇宙船で12月にISSに向かいました。宇宙事業は、21世紀初頭より民間のベンチャー企業が参入したことで、開発のスピード感が異次元の高まりを見せています。今、注目の民間宇宙旅行の現在進行形を追いました。
国際宇宙ステーションから見た美しい地球。2021年は、野口聡一宇宙飛行士から星出彰彦宇宙飛行士にISSでの長期滞在が引き継がれ、一年のほとんどの期間、日本人が滞在したことになる。ⓒNASA
人類による最後の月面着陸から半世紀を経て、2019年、米航空宇宙局(NASA)はふたたび有人月面着陸を目指すとする「アルテミス計画」を発表しました。
そして2024年までに女性を含む米国人宇宙飛行士を月面に運ぶ着陸機の開発をスペースX社に託すことを決め、開発契約に28億9000万ドル(3140億円)に上る巨額の国家予算をつけ、計画を後押ししています。
一方で、民間の宇宙開発競争は猛烈なスピードで動きだしています。
月旅行に限れば、同じくスペースX社が2023年に予定している月周回の初フライト「スターシップ」の座席を、日本の実業家の前澤友作氏がすべて購入し話題を呼びました。
今、宇宙観光旅行は、夢物語ではなく、手の届く現実のものとなっています。
この特集「宇宙画報」では、注目の民間宇宙旅行の現在進行形を追う様々なテーマを配信予定です。
取材協力/JAXA NASA 参照文献/『宇宙飛行士 野口聡一の全仕事術』(世界文化社刊)
『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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