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藤田美術館の名品物語・2月 平安時代の権力者、藤原道長の素顔を垣間見る【動画あり】

2月 紫式部日記絵詞


国宝 《紫式部日記絵詞(むらさきしきぶにっきえことば)》(部分)紙本著色 鎌倉時代(13世紀)サイズ=縦20.8×長さ448.3センチ 一条天皇の中宮、彰子(藤原道長の長女)に仕えた紫式部が、宮中の見聞を綴った日記をもとにした絵巻。写真は1008年に彰子が道長の土御門殿にて皇子・敦成(あつひら)親王を出産した後、一条天皇の行幸のために新造した舟を道長が下見する場面。本巻当場面は、3人の娘を次々と天皇に嫁がせるほか、さまざまな策略によって政権を掌握した道長の肖像として、歴史の教科書などに採用されることも多い。

選・文=藤田 清(藤田美術館館長)

戦略的、政治的な立ち回りによって、全てを手中に収めた藤原道長。

彼の遺した日記『御堂関白記(みどうかんぱくき)』には、日々の素直な喜び、付け届けをしない人や礼を欠いた人への不満、当時の慣習を誤魔化(ごまか)そうとして陰陽師に諫められる様子が、文法を無視した誤字脱字で綴られる。

栄華の始まりである1008年。娘・彰子(しょうし)が嫁いだ一条天皇を饗応するため、舟を検分している政界のトップ、道長。

絵巻の中の真剣な表情が、少し柔らかく、愛らしくさえ見えてくる。

作品のエピソードトーク

藤田 清館長と谷松屋戸田商店の戸田貴士氏による、本作品のエピソードトークをご覧いただけます。

構成/安藤菜穂子

『家庭画報』2021年02月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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