美容・健康

【女医たちの更年期物語】皮膚炎、うつ、離婚問題に苦しんだ日々。ダイビングとの出会いが自分を変えた

医療法人社団 結草会 いけした女性クリニック銀座院長 池下育子先生の場合

「海の中から太陽を見上げてごらん。世界観が変わるわよ」――友人のひと言が、池下育子先生(64歳)の心に強く響きました。仕事一筋、運動も苦手で泳げなかった先生が、こともあろうにダイビングを、64歳という年齢で「やってみよう」と思い立ったのです。

その背景には、40代前半から続く心身ともに追い詰められた状況がありました。「このままではいけない、自分を変えなければ」と意識し始めた頃だったのです。

別居中の夫との離婚調停が長引き、お互いを責め合う殺伐とした毎日。やがて生じた湿疹は全身に広がり、体じゅうを激しいかゆみが襲います。診断は自家感作性皮膚炎。何か所もの皮膚科を受診し、塗り薬、飲み薬、食事療法、生活改善とあらゆる方法を試しました。お肉もアルコールも禁止、ご飯は玄米。日中の外出を控え、夏でも長袖長ズボン。汗をかく運動はしない。

「治りたい一心でひたすら禁欲的な生活を送ったのに、何をやっても効かない。寝ている間も全身を搔きむしるので布団は血だらけ。入眠剤が手放せなくなり、ステロイド薬の量も増える一方。四六時中続くかゆみと絶望感で、精神的にも大きな負担がかかり、抗うつ剤も必要になりました。ほとんど薬物依存に近い状態でしたね」

そんな3年間で体重は10kg減。体力も生気も失った先生は「このままいつ死んでもおかしくない」と思ったそうです。しかし、底辺まで落ちて万策尽きると、人は開き直れるのかもしれません。ふと、「どうせ治らないなら、我慢するのをやめよう」と吹っきれたといいます。やっと離婚調停も片づき、自立して生きていく覚悟を決めた頃でした。

「こんな弱々しい医師に、誰がみてもらいたいと思うだろう。とにかく体力をつけよう。食べたいものを食べて、大好きなビールも飲んで、お日さまにも当たろう!」――こうして生活を元に戻すと体重も増え、信じられないことにあれほど苦しんだ皮膚炎が噓のように治っていったのです。

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