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【現代アートは語る】7月 名和晃平《White Deer(Oshika)》日本を旅するホワイトディア

日本を旅するホワイトディア

White Deer

《White Deer(Oshika)》2017年 作=名和晃平 サイズ=高さ632.5×幅448.5×奥行き438センチ 場所=宮城県石巻市荻浜 ©Reborn-Art Festival

選・文/住谷晃一郎(美術評論家)

日本の鹿は古来「神鹿(しんろく)」と呼ばれるように、霊力があり、神の使者と考えられていた。

しかし最近では森林開発や温暖化の影響で増えすぎた鹿が人間の領域に下りてきて農場の作物を食べるなど、市街地に「迷い鹿」が現れることも珍しくない。

この『White Deer』シリーズで名和晃平は、岡山県の犬島F邸のインスタレーション(展示空間を含めて作品とみなす)作品『Biota(Fauna/Flora)』を起点として誕生した鹿が京都に立ち寄った後、「迷い鹿」として六本木アートナイト2016に現われるストーリーを描いたという。

ホワイトディア

彷徨い歩く鹿は、その後「Reborn-Art Festival 2017」へ参加するため、宮城県石巻市牡鹿半島に辿り着く。

荻浜に立つ『White Deer(Oshika)』ははるか遠くの空を見上げ、旅の出発点である犬島を望んでいる。

取材協力=Sandwich Inc. 写真=Kieko Watanabe〈Pontic Design Office〉

『家庭画報』2020年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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