美容家・小林照子さん、小林ひろ美さん「小林家に伝わる、“美肌”を保つための秘訣」

美容家・小林照子さん（母）、小林ひろ美さん（娘）に伺う「受け継がれる美の秘訣」

88歳という年齢を感じさせない艶のある肌と笑顔で、周囲を幸せな気持ちにする小林照子さんと、それを受け継ぐ長女のひろ美さん。小林家に伝わる、若々しさと美を保つための秘訣を伺いました。

潤った艶のある肌を育てている人は美しい

小林照子さん（以下、照子）　若い頃は顔の造作の美しさが気になりますが、家庭画報世代は肌の状態が美しさの決め手になります。




小林照子さん
こばやし・てるこ　美容研究家、メイクアップアーティスト。フロムハンド メイクアップアカデミー学園長。テレビや雑誌の仕事のほか、美容商品の開発など幅広く活躍。近著は『なりたいようになりなさい』（日本実業出版社）。

小林ひろ美さん（以下、ひろ美）　点ではなく、面のケアが大切な年代になるんです。重要なのは、肌が硬くなっていくので、柔らかくなるように潤すこと。「肌を乾かさない！」は小林家の家訓（笑）。



小林ひろ美さん
こばやし・ひろみ　美容家。「美・ファイン研究所主宰」。母・小林照子さんの教えをもとに、スキンケアの大切さを伝えるほか、商品開発も行う。自ら生み出したスプーン美容など、楽しみながらきれいになれる美容術で定評がある。

照子　肌が柔らかければ、顔の筋肉がよく動くようになるから表情も豊かになるのね。艶のある肌はシワやシミも気にならない。

ひろ美　潤す、そして血流を巡らせて老廃物を溜めないことが、財産ともいえる美肌を育てる。

照子　そのためには、どこかで“よい手の癖”をつける必要があります。顔のお手入れは薬指がメインでその他の指は添える程度が基本です。

ひろ美　使い方も重要です。指というよい道具を「武器」にしてはダメ。洗顔で気になるところばかりこするのは逆効果だし、口と目の周りはファーストクラスなのでゆっくり優しく触るように気をつけるだけで肌は変わります。

照子　自分は何をやってもダメなどと諦めないで、とにかく習慣にして続けてほしいですね。

ひろ美　“美は一日で成らず”なので、続けることは何よりも大切。習慣化するコツは、自宅で毎日3分程度の短時間ですむことを取り入れてみることですね。

照子　皮膚は素晴らしい能力を持っています。美容とは、本来人間が持っているその能力を最大限に引き出すことなんです。

ひろ美　肌はやり直しがききます。肌は寡黙ですが、手をかければ応えてくれる。上手にご自身の肌とつきあって、美肌を育てていってほしいですね。

照子　美容の精神は、思いやりの心です。日本人は、自分を捨てて人のために尽くすことが美徳とするところがありますが、自分を見捨てないで可愛がってください。自分を愛することができるようになって初めて、人を愛することもできるものですよ。

「“美容”とは、思いやりの心。自分を愛することは、人を愛する練習です」（小林照子さん）

「上手に自分の肌と一緒に歩んで、ビューティフルエイジングを楽しんで」（小林ひろ美さん）