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一生に一度は歌ってみたい!「第九」第4楽章(歓喜の歌)の歌い方を佐渡裕さんが指南

「第九」をもっと楽しむ 第2回(全5回) 年末が近づくと聴こえてくるベートーヴェンの「第九」。欧米では歴史的な日に演奏されるなど、世界においても特別な楽曲です。このような時だからこそ、第九のメッセージがますます心に響いてきます。前回の記事はこちら>>

佐渡 裕が指南する、第九白熱教室
一生に一度は歌ってみたい! 第4楽章「合唱」の歌い方と楽しみ

初めてのかたも大歓迎です。歌詞と音楽の流れ、歌い方のテクニックをマスターして、第九の合唱に挑戦してみましょう。

第4楽章「合唱」の歌い方と楽しみ

写真/武田正彦

まずは「第九」への理解を深めましょう

1.苦悩から愛と喜びへ。全楽章を通して“レ”と“ラ”が鍵に

第1楽章冒頭“レラー”で、ニ短調の音階(レミファソラシ♭ド♯レ)が真っ二つに分かれ、分断された世界の過酷な苦しみを暗示します。この2音が全楽章の鍵です。第2楽章は分断されたレとラがリズムに乗って躍動し、人類の生命力を感じます。第3楽章は家族や友人等身近な人を愛おしむかのように、隣り同士の音で美しいメロディが描かれます。分断されたレとラのちょうど真ん中のファ♯が、2つをつなぎ合わせる3つ目の音として登場。究極の愛の音楽だと思います。

2.『こんな世の中ではない!』 否定から歓喜への道のりが始まります

第4楽章冒頭で不協和音を否定した後、「歓喜の歌」の歌がファ♯から始まり、レとラをつなぎ合わせます。冒頭は「こんな世の中ではない!」で始まり、「すべての者は兄弟になる」と宣言。しかし目の前に智天使ケルプが立ちはだかります。そこで「自分たちの道を進め」とマーチで応援されながら進むと、急に霧が晴れ、歓喜の歌が! しかし厳しい音楽に急変し、人と人が互いに抱き合えるか、尊重できるかと問い詰められます。そして喜びと厳しさが融合する二重フーガへ──。


3.すべての人が一つになるために。力を合わせて、理想郷へ向かいましょう

二重フーガの後、ソリストたちが伝道師のように、世界中の人に喜ぼうと呼びかけます。「あなたの不思議な力で」で合唱はますます勢いづき、「すべての者は兄弟となる」で宣言がいよいよ現実に。そして皆が力を合わせ、自分たちの心地よい音に向かっていきます。すると最後に「歓喜よ……」とともに重い神殿の門がゆっくりと開いていき、花火がパンパンと上がるように盛大に締めくくられます。

第4楽章「合唱」の歌い方と楽しみ

書き込みがたくさんある佐渡さんの第九スコア。

これだけは歌いたい「歓喜の歌」合唱のサビ

フロイデ シェーナー ゲッターフンケン,
トホター アウス エリージウム,
ヴィアー ベトレーテン フォイアートゥルンケン,
ヒンムリッシェ ダイン ハイリッヒトゥム.
ダイネ ツァウバー ビンデン ヴィーダー,
ヴァス ディー モーデ ストレング ゲタイルト;
アッレ メンシェン ヴェァデン ブリュダー,
ヴォー ダイン ザンフター フリューゲル ヴァイルト.

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