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血栓ができ、脳梗塞を引き起こす危険も。脈拍が不規則になる「心房細動」はなぜ起こる?

2022.10.14

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専門医に聞く 今、気をつけたい病気 第10回(02) 命の危険があるものから、そうではないものまで種類が多い不整脈。不整脈のカテーテルアブレーション治療の第一人者である杏林大学医学部循環器内科教授の副島京子先生に、不整脈のなかでも患者数が多い心房細動について伺います。前回の記事はこちら>>
〔解説してくださるかた〕
杏林大学医学部 循環器内科 教授
副島京子(そえじま・きょうこ)先生

●前回の記事
年齢とともに気になり始める不整脈。なかでも患者数が多い「心房細動」とは?

心房内に電気信号が増えて、心房がぶるぶる震える


心臓を動かしているのは電気信号です。この電気信号は心臓のいくつかの部位で発生します。最も高頻度に電気信号を出すのが洞結節で、通常は洞結節の電気信号に従って心臓が拍動します(下図)。

ところが、心房細動では心房内で別の電気信号が発生し(特に肺静脈からが多い)、それによって心房内に電気信号が増えて心筋の収縮が激しくなります。心房がぶるぶると細かく震えるので心房細動という名がついています。

多くは1分間に120回以上もの心拍数となり、頻脈になります。また、脈の強さやリズムも乱れます。一方、心房と心室の間で心拍を調整する房室結節が弱っている場合には徐脈になることもあります。



正常な心臓の拍動


正常な心臓の拍動

心臓では洞結節で心拍のリズムが作られる。心拍のリズムは電気信号として刺激伝導系を通じて心臓の筋肉(=心筋。心室筋と心房筋)に伝わり、心筋を収縮させる。

心房細動


心房細動

心房細動では、洞結節でできる心拍のリズムとは別に、心房内(例えば肺静脈など)で異常な電気回路が作られ、心筋の収縮が過剰になる。そのため、頻脈になることが多い。




一時的な心房細動が持続性に移行することが多い


心房内の血液の動きも活発になりますが、「一部では血液が滞留し、そこに血栓ができてしまいます。この血栓が飛んで脳に詰まると脳梗塞が起こります」。

心房細動には、発症後7日以内に洞結節のリズムに戻る「発作性心房細動」と、7日を超えて心房細動が持続する「持続性心房細動」があります。発作性心房細動が再発し、繰り返すうちに持続性心房細動になることが多く、1年以上持続するものは「長期持続性心房細動」と呼ばれます。

なお、心房細動は自然治癒することはありません。それだけに動悸やめまいなどの症状を自覚したとき、健康診断やほかの病気の診察時などに心房細動の疑いを指摘されたときには放置せずに早く受診することが重要です。

心房細動は、高血圧、糖尿病、肥満、睡眠時無呼吸症候群、心筋梗塞や弁膜症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喫煙、アルコールやカフェインの摂りすぎ、睡眠不足、ストレスなどが原因になります。「心房細動そのものが生活習慣病の一形態と考えられているほど生活習慣病とは関連が深いのです」。
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