アート・カルチャー・ホビー
2021/12/16
パンデミックの時代が求める音楽 ワルツの熱情 第1回(全12回) 明と暗が表裏一体となったワルツの底知れない魅力を訪ねます。
ウィーン王宮の祭典で踊る、エルマイヤーダンス学校(Tanzschule Elmayer)のデヴュータントたち。©Barbara Pálffy/fotopalffy
新年の幕開けと共に世界に流れるウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの中継。美しいワルツの調べに人々は陶酔し、3拍子のリズムは寿ぎのムードを一層高めます。
けれど、ワルツにはもう一つの顔があります。ヨーロッパ社会にペストやコレラ、スペイン風邪が蔓延したパンデミックの時代、不穏な空気に覆われる中、熱に浮かされるかのようにワルツは流行してきました。
ワルツには時代の激流に翻弄される人々を惹きつける何かが潜んでいるかのようです。明と暗が表裏一体となったワルツの底知れない魅力を訪ねます。
ダンスホール「ツム・シュペール」で踊りを楽しむ人々。1873年。©Wien Museum/Brigit und Peter Kainz
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