インタビュー・レポート

加納 土監督が『沈没家族 劇場版』で描く、「家族ってなんだろう?」

【インタビュー連載】「今、この人に会いたい!」加納 土監督 

高校時代から様々なドキュメンタリー映画を見始め、「いろいろな面が見えるものとしてすごく価値がある」と感じたという加納 土監督。

卒業制作がぴあフィルムフェスティバルで審査員特別賞を受賞

1990年代半ば。シングルマザー・加納穂子さんは「共同(?)保育参加者募集中」と記したビラを身近なところに配布しました。ビラには、一人の男の子の写真が。穂子さんが募集していたのは彼の保育人。写真に写る彼、それは生後約10か月の加納 土監督です。

何組かの母子と多数の若者が一つの家に寄りあって一緒に子供たちの面倒を見る、共同保育「沈没家族」。沈没家族という名称は、当時の政治家が「男女共同参画が進むと日本が沈没する」と発言したことに立腹した穂子さんがつけました。加納監督いわく、「穂子さんにとって、自分のことをやりたいけどやれないという状況は、自分にとってよくない以上に、それでイライラしちゃったら僕に対してもよくないって思ったから沈没家族を始めたと思うんです」。

沈没家族で8歳まで育った加納監督の20歳の誕生日に開かれた沈没同窓会で、保育人だった人たちと再会し、「顔も覚えていない人たちが、楽しそうに自分を育てたときのことを話してるっていうのが、なんか面白かったし、むず痒かった」という加納監督は、「このまま何も知らないで大人になるのは嫌だなと思ったので、カメラを持って会いに行こうと思いました」と、大学の卒業制作としてドキュメンタリー『沈没家族』の撮影をスタート。自身と関わった人たちと会い、まとめた卒業制作がぴあフィルムフェスティバルのコンペティション部門・PFFアワード2017で審査員特別賞を受賞し、自主上映会を様々な場所で行い、ついには劇場版の制作に至りました。

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